自動車業界への適用事例

自動車は多いもので数万点に及ぶ部品から構成されており、その一つ一つに高い品質が求められます。中にはμmレベルの加工精度が必要な精密部品から大型の車体パネルまで、様々な部品が使用されています。
広いラインナップを揃える3DセンサーGocatorは自動車製造のあらゆる工程において3Dインライン検査や自動組付けに利用されています。

事例1 自動車パネルの段差すき間計測

自動車の車体パネルやドアパネル間の段差・すき間検査は、自動車の品質確保に欠かせない要素です。
3DセンサーGocatorで車体とドアのすき間を正確に3次元計測します。
Gocatorはパネル同士の段差・すき間計測を行うソフトウェア機能を標準搭載しており、自動車ボディーのパネル検査などにそのまま利用できます。
Rがかったエッジ部も極限まで内側をスキャンし、落ち込み部を円近似することで、見えにくい奥のすき間幅まで計測できます。
また小型で配線もシンプルなGocatorをロボットの先端に取り付けることで、自在に適切な計測箇所まで移動し段差・すき間の計測検査を完全に自動化します。

事例2 ドアフレームのシール材塗布検査

ドアフレームの密閉性を確保するため、ウレタン材やシール材の塗布量を正確に計測する必要があります。
ロボットに取り付けられたディスペンサーに追随するよう光切断センサーを配置することで、効率的にシール材の塗布量を計測します。
光が反射しにくい黒色素材でも3DセンサーGocatorならきれいに3次元形状のスキャンが可能です。
また、透明・半透明の接着剤がスキャンできる機種・計測モードも用意されています。
Gocator内蔵のトラック計測ツールを利用することで、シール材断面の幅・高さ・断面積を簡単に計測でき、規定量塗布されているかどうかのOK/NG判断までセンサー内で行います。

事例3 プレス加工部品の寸法検査

プレス加工した金属パネルの寸法や曲げ角度、穴位置を計測し、設計通りに加工されているか検査します。
2Dカメラでは捉えきれない緩い斜面や凹凸も3Dセンサーなら正確にスキャン可能です。
コの字型に曲げられた部品も2台の3DセンサーGocatorを組み合わせて撮影することで製品全体形状がスキャンできます。Gocator内蔵のアライメント機能を利用することで、複数台センサーの位置関係を簡単に算出し、データを合成します。
傾斜角度の異なる加工面に空けられた穴同士の位置関係も3次元的に計測し、後工程の組付けを行う前に形状不良を検出します。

事例4 溶接ビードの外観検査

アーク溶接やレーザー溶接のビードを3Dスキャンし、幅・高さ計測の他、穴などの欠陥を検出します。
波形凹凸のある溶接痕は2Dカメラでは正確に捉えるのが難しいターゲットですが、3Dセンサーなら細かい凹凸も正確にスキャンし、溶接部とベース面を明確に分けることが可能です。
ビードの位置ずれや蛇行などの不良計測、ピットやアンダーカットなどの凹凸不良を検出します。
平板の他、円筒形や角型の部材を溶接するケースでも3Dセンサーなら斜めから撮影して3次元的に形状計測できます。
人手では検査しづらい環境でもIP67対応のGocatorは溶接ロボットのトーチに追随して溶接直後のビード検査も可能となり歩留りを改善します。

事例5 ロボットによるルーフパネルの自動組付け

自動車パネルを人手で正確に取り付ける作業は時間・コストもかかり、組立作業者にとっても安全上のリスクにつながります。
ロボットでパネルを取り付ける場合も、わずかな車体の位置ずれに合わせて調整が必要なため、常に位置確認しながら最適化していくビジョンガイダンスが必要となります。
4台のGocatorをルーフパネルの4隅が映るよう配置し、内蔵の計測ツールでパネル間の段差・すき間をリアルタイムに計測しロボットにフィードバックすることで、微調整しながら確実にパネルを取り付けます。

事例6 タイヤの外観検査・ホイール取付け検査

タイヤは自動車の安全走行を行ううえで重要なパーツです。
タイヤの側面の膨らみやトレッド面の不良を検出する他、ホイールにゴムタイヤを組付けた際の中心位置出し、取付け不良を検査します。また品種確認のためタイヤ側面のエンボス文字列をOCR機能で読み取ります。
黒いゴム素材のタイヤは光を反射しにくく従来は高速で撮影するのが難しい素材でした。3DセンサーGocatorなら高速に回転するタイヤもきれいに形状計測します。内蔵の計測ツールで回転するタイヤの位置をリアルタイムに計測し、OCR文字読取りまで行います。

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