Deep Learning Tool(以下、DLTOOL)は、クラス分類や欠陥検出といった様々なディープラーニングのモデルを作成できる、オールインワンのツールです。DLTOOL単体で、画像のラベル付け、モデルの生成、そしてそのモデルの性能評価までを、マウス操作で簡単に実行できます。
DLTOOL:無償で利用可能なモデル生成ツール
DLTOOLは、バージョンごとに有効期限はありますが、基本、無償でご利用いただけます。弊社のホームページからダウンロード・インストールしていただくことで、お客様ご自身のアプリケーションでディープラーニングが有効かどうかを、無料で簡単に評価いただけるようになっています。このDLTOOLで生成したモデルは、ファイルにエクスポートして、HALCONやMERLICでそのままご活用いただけますので、そのまま実際のアプリケーションにディープラーニング機能を簡単に導入できます。
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DLTOOL Professional(有償ライセンス)の提供開始
このように、無償の評価ツールとして多くのお客様にご利用いただいているDLTOOLですが、このDLTOOL自体を、自社の製品に組み込んで提供したい、というニーズも多くいただいておりました。そこで今回、DLTOOL最新バージョン25.04の提供開始に伴い、お客様の製品に組み込んでご利用いただける、有償のProfessionalライセンスも提供させていただくことになりました。
DLTOOL Professionalは、USBドングル、または、MACアドレスで管理される有償のライセンスとなっており、その特徴として、①有効期限が無期限となっていて、一度購入いただければ所定のバージョンを恒久的にご利用いただけること、②再販売OKとなっていて、たとえば、お客様が開発された装置にDLTOOLをプリインストールして、DLTOOLを装置の機能の一つとして販売することが可能となっていること、が挙げられます。
DLTOOL自体を自社製品の付加価値とする際には、このDLTOOL Professional版をご活用ください。
DLTOOL 25.04 新機能
DLTOOLは、HALCONやMERLICと同様に、様々な機能が継続的に追加され、現在では、マシンビジョンで求められるディープラーニングモデル生成機能を網羅しています。ここでは、最新版のDLTOOL 25.04に搭載されている、代表的な新機能を紹介します。
①分布外検出(Out Of Distribution)設定
HALCONのディープラーニング分類では、対象物が、学習したデータの特徴分布からどれぐらい離れているかを表す、OOD値という指標が導入されています。OOD値が高い対象物は、まだ学習していないもの、と判断することができます。
DLTOOL 25.04では、分類モデルを作成する際に、OODの計算を行う/行わない、をDLTOOL内で指定できるようになりました。これにより、分類アプリケーションの信頼性をさらに高めるOOD判定機能をますます活用しやすくなっています。
②DeepOCRの学習機能の拡張
HALCONの文字読取機能 DeepOCRでは、優秀な学習済みモデルが準備されており、追加学習なしに様々な状況の文字を読み取ることができます。そしてさらに、DLTOOLを用いることで、画像上のどこにどんな状態で文字が出現するかを追加学習させることができ(文字領域の検出精度向上)、また、その文字を何と読むかも追加学習させることができます(文字読み取り精度向上)。お客様のアプリケーションに合わせてさらに最適な形に再学習することが可能となっています。
DLTOOL 25.04では、追加学習により読み取ることができる文字を分かりやすく表示できるようになり、評価検証をミスなく効率的に進めることができるようになっています。
このように進化を続けているDLTOOLですが、今回、有償版が準備されたことで、活用の幅がますます広がります。また、自社アプリケーションにおけるディープラーニングの性能を評価する際には、無償版を引き続きご利用いただけます。用途に応じて使い分け、ディープラーニング機能搭載アプリケーションの付加価値向上にご活用ください。
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