『TRITON』は、コストパフォーマンスに優れた高性能のハードウェアとチューニング済みのOSにソフトウエアPLC『CODESYS』をパッケージしたオールインワンのPLCです。
2023年1月の販売開始から大好評で、現在では実際の装置での本格評価、実導入いただくケースが増えてきています。
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【新製品】産業用コントローラ『TRITON』リリース!!
① TRITONの概要と活用例
② TRITONの技術と性能
今回は、“開発効率の抜本的な改善” のために、CODESYSを、そして、“装置のダウンサイジング” のために、「TRITON」を活用したお客様事例について紹介します。
TRITON活用事例 ②: TOWA様
- TOWA株式会社(本社:京都府)
- 事業領域:半導体製造装置の開発・設計・製造および販売 など
TOWA様は、半導体モールディング装置の世界トップシェアを誇る企業様です。
コンプレッションモールド装置として、CPM、PMCシリーズ、トランスファモールド装置として、YPM、EZSシリーズ、シンギュレーション装置としてFMSシリーズがあります。
CODESYS採用の背景:プログラムの標準化(IEC61131-3)とオブジェクト指向開発による開発効率の改善
TOWA様では、ある課題を抱えていました。それは、開発期間の増加です。
ソフトウェア開発では、装置機種ごとに都度開発を行っており、装置に搭載するA社の機器とB社の機器ではプロジェクトの互換性がなく、また、まるで巻物状のプログラムとなってしまっており再利用性が低いという状況にありました。
そのため、以下のような課題に直面しており、開発期間が増加していました。
- ソフトウェア資産の流用が困難
- 管理工数の増加
- デバッグ工数の増加
- システム全体の把握が困難
抜本的な開発効率の改善が必要と考えたTOWA様は、「プログラムの標準化」、再利用性を念頭に置いた「オブジェクト指向開発」というキーワードで探した結果、世界で最も使われている制御ソフトの標準プラットフォームであるCODESYSにたどり着きました。
TOWA様での検討の結果、国際標準規格 IEC61131-3 に準拠していること、オブジェクト指向開発が非常にやりやすいことから、CODESYSの採用を決定されました。
CODESYSを使用したオブジェクト指向開発で劇的な効果
CODESYSでの開発を行うことで、ソフトウェアのオブジェクト化を進めることができ、開発効率の観点で大きな効果を得ることができました。
▶開発効率
- コーディングボリューム 60%減 バグ削減・品質向上
- 装置機種ごとの設計ボリューム 40%減 生産性向上
また、人材という観点でも重要なメリットがあることがわかりました。
▶人材育成
- 従来型開発: 現場対応力のあるエンジニア
- CODESYSによる開発: システム設計のできるエンジニア
オブジェクト指向開発により、劇的な効果が得られることがわかったものの、CODESYSを活用するためには、ハードウェアやOSを用意する必要が出てきました。
どのようにハードウェア選定を行うか、調達するか、制御のリアルタイム性はどうか、保守管理はどうする、など様々な課題に直面しました。
さらに、装置のダウンサイジングということも大きなテーマとなっていました。
そこで、TOWA様では、2023年1月に発売開始したばかりの、『TRITON』の検討を開始されました。
TRITONによる装置のダウンサイジングを実現
TOWA様では、早速、検証機を用意し、『TRITON』1台でどこまで制御できるのかを検証しました。
装置で使用されている実際の制御機器およびハード機器を用いて、従来の場合とTRITON(CODESYS搭載)の場合とで比較を行いました。
従来 | TRITON(CODESYS) | |
---|---|---|
現場デバッグ性 | ◎ | ◎ |
サイクルタイム | 7 msec | 0.4 msec |
検証を行ったところ、現場でのデバッグ性は従来と同等で問題なく、また、サイクルタイムに関しては 1/10 に短縮できることがわかりました。
装置に使用する PLC の数を削減でき、配線や機器構成をシンプルにすることもできるため、『TRITON』により、装置のダウンサイジングが可能であると判断することができました。
TRITON導入のメリット
『TRITON』導入のメリットとして、以下の3点が挙げられます。
1.オブジェクト指向開発による開発効率の改善
コーディングボリューム削減、装置機種ごとの設計ボリューム削減、システム開発エンジニアの育成
2.ダウンサイジングの実現
装置1台に使用するPLCの数をTRITONを使って最適化
3.ハードウエア選定、OS管理の必要なし
お客様コメント
- 「1年以上探していたものがようやく見つかった」
- 「TRITON は PLC と遜色なく、現場でデバッグができ、さらにCODESYSは机上デバッグが容易」
装置のダウンサイジングには『TRITON』を
IIoT化、見える化、工場の隅々までオートメーションフィールドバス対応、OPC UA対応など、装置に求められる機能、装置メーカ様に求められることは増加の一途です。それぞれの対応のために異なるソフトウェアを使いこなす、あるいは、再利用性が低いためにその都度開発を行う、ということをいつまでも継続することはできません。
なぜなら、不採算だからです。
高機能を低価格で実現した『TRITON』を活用すれば、世界で最も使われている制御ソフトの標準プラットフォームである【CODESYS】により、要求機能に応じてソフトウェアで自由に組み合わせ・選択が可能です。
装置のダウンサイジング、装置のインテリジェント化には、『TRITON』をご活用ください。
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9/13~15国際物流総合展 でTRITONとiRAYPLEコードリーダーを組み合わせたデモを展示
9月13日(水)~15(金)で東京ビッグサイトにて開催される「国際物流総合展 INNOVATION EXPO」のLINXブース(西2ホール 2Q-02)に、『TRITON』と『iRAYPLEコードリーダー』を組み合わせたソリューション展示を行います。
また、『TRITON』の他にもLINX製品である『Gocator』、『iRAYPLE AMR』、『iRAYPLE コードリーダー』といった物流の課題を解決するソリューションを多数展示します。
3DセンサーGocatorを搭載した『荷物サイズ計測ユニット for コンベア』
ベルトコンベア上を流れる荷物をGocatorで瞬時に計測し、iRAYPLEのコードリーダーでバーコードを読み取り、荷物情報と関連づけるシステムの様子を直接ご覧いただけます。
iRAYPLEの棚搬送型AMR
iRAYPLE AMRのフリーロケーションデモを展示します。倉庫作業の自動化にお役立ちできるソリューションを直接ご覧いただけます。
iRAYPLEのコードリーダー
豊富なラインナップ・豊富な機能を安価に提供し、物流・生産工程を改善します。様々なユースケースをご覧いただけます。
国際物流総合展への皆様のご来場をお待ちしております。
是非、弊社ブースにお立ち寄りください。
ご意見・ご感想募集
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