インライン検査で超高精度な高さ計測を実現する3Dエリアセンサー heliInspect
heliInspectは非接触方式で最も精度の高い計測原理である白色干渉法を用いた3次元エリアセンサーカメラです。通常白色干渉方式は1視野あたり数10秒の計測時間を要しますが、特別なCMOSセンサー技術によりワンショットあたり数100msでナノオーダーの計測を実現します。これにより顕微鏡や接触式と同等レベルの測定をインライン検査に活用することが可能です。
機能紹介
ナノオーダーの超高精度高さ計測
heliInspect で採用している白色干渉法は非接触では最も精度の高い測定原理で、ナノオーダーの高さ計測が可能です。光切断・縞投影・ステレオビジョンといった三角測量を原理とした計測技術では、高さ数µmレベルの欠陥を安定的に検出するには精度面で限界があります。heliInspect を用いることで1µm未満の高低差に対しても定量的な良否判定が可能となり、高い精度が要求される外観検査に対応します。
超高速な“面”計測
heliInspectはエリアスキャン方式の3Dセンサーです。最大25mm角の視野に対して100万点を同時計測します。通常の白色干渉計は1視野あたり数10秒もの計測時間を要しますが、heliInspectでは自社開発の特殊CMOSセンサーにより、ワンショットあたり数100msで計測可能です。
このセンサーは内部的に1,000,000fpsもの速度でデータを取り込んでいます。この速度に対して振動などの揺れは低周波成分に過ぎず、通常の白色干渉では大きな課題となる耐震措置も不要です。
周囲で製造設備が動くような工場のインライン検査にも活用できます。
金属/鏡面/透明体/斜面でも苦手なく計測可能
センサーレベルの特殊ハイダイナミックレンジ(HDR)処理により、反射率の大きく異なる対象物を同一視野に捉えて計測できます。鏡面や透明体、ゴムのような低反射素材まで、全ての対象物表面の形状を高精度に計測します。他の計測手法では難易度の高い光沢金属面での外観検査も高精度かつ定量的に実施可能です。
またheliInspect では計測レンジ、露光時間、光源光量などを任意に設定できます。データの抜けやすい斜面においても、他社の白色干渉計と比較して安定した計測が可能です。
断層情報による透明体の厚み計測
heliInspectでは、物体表面の高さ情報を取得する通常の表面計測モードに加えて、断層モードと呼ばれる計測モードが用意されています。透明な対象物に対して断層計測モードを用いることで、CTスキャンのように各層のデータを取得することが可能です。塗布された透明接着剤の高さ・体積計測や、液晶のコーティングの厚みムラ計測など、透明な対象物の厚みを計測することが可能です。
深溝/穴底の計測
heliInspectでは真上から同軸的にスキャンするため、三角測量法で問題になるような死角による隠れが発生しません。アスペクト比の高い深い溝や穴底の測定・外観検査でも効果を発揮します。
面粗さ測定をインライン/ラインサイドで
その精度の高さから、従来接触式やレーザー顕微鏡を用いて抜き取りで時間をかけて実施していた面粗さ測定を自動化することも可能です。面粗さ/線粗さの各種測定値をインライン検査で全数管理する用途においても実績があります。
動画紹介
製品仕様
heliInspect H8 / H8M
H8/H8Mでは顕微鏡レベルの高倍率(100倍)で狭い範囲を撮像するモデルから6㎜角程度の中視野に対応するモデルまで、視野/倍率違いの7機種のラインナップがあります。本体は全てのモデルで共通で、脱着式のレンズモジュールを切り替えるだけで簡単に視野/倍率を変更できます。より高速な512×542pixモデル(H8)とより高解像度な1024×1102pix モデル(H8M)の2タイプを全ての倍率で用意しています。
heliInspect H8 | ||||||||
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Zステージ エンコーダ 分解能 | 20nm ( 標準モデル ) 1nm ( 高精度モデル ) | |||||||
レンズ倍率 | 100x | 50x | 20x | 10x | 8x | 4x | 2x | |
水平 分解能 ( µm ) | H8 | 0.24 | 0.48 | 1.2 | 2.4 | 3 | 6 | 12 |
H8M | 0.12 | 0.24 | 0.6 | 1.2 | 1.5 | 3 | 6 | |
視野(mm) | 0.13 × 0.12 | 0.26 × 0.25 | 0.65 × 0.61 | 1.3 × 1.2 | 1.6 × 1.5 | 3.2 × 3.1 | 6.5 × 6.1 | |
WD (mm) | 2 (Nikon) | 3.4 (Nikon) 2.5 (Leica) | 4.7 (Nikon) 3.6 (Leica) | 7.4 (Nikon) 3.6 (Leica) | 12.8 | 42.9 | 43 | |
本体サイズ | H254mm x W100mm x D58mm | |||||||
ソフトウェア | 組込み用SDK ( HALCON, C++, LabView, Python ) |
heliInspect H9 / H9M
H9/H9Mでは4mm角程度の中視野から最大25㎜角程度の広視野に対応するモデルまで、視野/倍率違いの6機種のラインナップがあります。WDも各倍率において50㎜と110㎜の2タイプを用意しており、インライン検査における装置設計の様々な制約に柔軟に対応します。より高速な512×542pixモデル(H9)とより高解像度な1024×1102pix モデル(H9M)の2タイプを全ての倍率で用意しています。
heliInspect H9 | |||||||
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Zステージ エンコーダ 分解能 | 100nm | ||||||
レンズ倍率 | 3x | 2x | 1.5x | 1x | 0.8x | 0.5x | |
水平 分解能 ( µm ) | H9 | 8 | 12 | 16 | 24 | 30 | 48 |
H9M | 4 | 6 | 8 | 12 | 15 | 24 | |
視野(mm) | 4.10 × 4.35 | 6.14 × 6.53 | 8.19 × 8.70 | 12.29 × 13.06 | 15.36 × 16.32 | 24.58 × 26.11 | |
WD (mm) | タイプS | 49 | 49 | 51 | 51 | 51 | 51 |
タイプL | – | 110 | – | 113 | 113 | 113 | |
本体サイズ | タイプS | H300mm x W216mm x D116mm ( 外付けZステージ含む ) | |||||
タイプL | H342mm x W221mm x D116mm ( 外付けZステージ含む ) | ||||||
ソフトウェア | 組込み用SDK ( HALCON, C++, LabView, Python ) |