リンクスではこれまでも多くの外観検査の課題に取り組んできました。2Dカメラと照明を組み合わせでは対処しきれない難易度の高い外観検査に対し、3Dセンサーを活用した新たな解決策を提案します。
3D外観検査の特徴と導入のポイントをまとめた最新資料をご用意しました。本号ではその一部をご紹介します。詳細内容はぜひダウンロードしてご確認ください。
インライン3D外観検査 資料ダウンロード |
緩やかな凹凸やサビ・変色など複数の項目を同時に検査したい
製造ラインの外観検査工程では様々な種類の欠陥を検出する必要があります。汚れや変色など2次元的に見えるものもあれば、打痕や異物のように凹凸に現れる欠陥もあります。
照明を工夫することで2Dカメラでも可視化できるケースはありますが、膨らみなどの緩やかな凹凸や変形は2Dカメラでは捉えることができません。
3Dラインスキャンカメラ 3DPIXAで鮮明なカラー画像と3D高さデータを1回でスキャンし、それらを組み合わせることで2Dカメラでは対応できない高度な外観検査を可能にします。
外観検査に最適なカラー+3D ラインスキャンカメラ『3DPIXA』
3DPIXAは2Dカラー画像と3D高さ画像を1回のスキャンで撮影できる3Dラインスキャンカメラです。
RGBのTri-linearセンサー2組をステレオに配置し、高精細なカラー画像とサブミクロン精度の高さデータを同時に取得します。
インライン検査に十分対応できる高速撮影が特徴で、1ライン15,000画素の高解像度撮影でラインレート18kHzの高速スキャンが可能です。
3DPIXA製品紹介ページ
適用例① パワーモジュール基板のフクレ検査
Direct Copper Bonding(DCB)工法の際に気泡が入り込んでしまうことで発生する微小なフクレを検出します。フクレ/凹みだけでなく、シミ/異物等の2D検査も1台で対応します。
欠陥周囲の加工痕や素地模様が映り、過検出を抑えられない
画像処理による自動化が難しいケースとして、金属の切削面に見られる加工痕の映り込みや複雑な形状の対象物が挙げられます。
光の当て方を変えて見えるような欠陥は、複数の照明条件を組み合わせることで加工痕との区別は可能ですが、現実問題として複数種類の照明とカメラやセンサーを設置し、何重にも検査を行うのはコストとスペースが課題になります。
複数の照明条件を1回で撮影 外観検査の可能性を広げる『複合照明』
Chromasens社はラインセンサー用高輝度LED照明も展開しており、暗視野・明視野・チューブ・同軸タイプから、アプリケーションに応じて最適な照明を選択できます。
複合照明は①チューブ(ドーム)、②暗視野(ローアングル)、③同軸の異なる3つの照射方式の照明を1つに連結した特殊照明です。
3DPIXAはR,G,Bの3つのセンサーを搭載しています。各照明の色をR,G,Bの3色に分けることで、各色のセンサーは同じ色の照明方式の画像を撮影します。これにより、3つの照射方式のモノクロ画像を1回で撮影できます。
適用例② エンジン部品のシール面の外観検査
通常の照明では切削面のツール痕が縞模様となって映り込み、明暗だけでは欠陥との区別がつきません。複合照明で撮影することで、凹凸の小さく細いツール痕と深さの大きいキズや打痕を明確に区別して捉えることができます。
また3DPIXAでは複数の照明条件を同一カメラで撮影できるので、画像を組み合わせることで素地模様をキャンセルし、欠陥のみを可視化することも可能です。
適用例③ ベアリングの凹凸面の欠陥検出
ベアリングなど凹凸のある複雑な形状に見られる欠陥検出はディープラーニングを活用した外観検査が有効です。
HALCONのディープラーニングでは3チャンネルの画像を教示データとしてトレーニングできます。
通常はRGBのカラー画像を使用しますが、複合照明を用いて欠陥を可視化した画像と3D高さ画像を組み合わせた3チャンネル画像を適用することで、検査員の目視に近い正確で柔軟な外観検査を実現します。
インライン3D外観検査 資料ダウンロード | 3D+AI外観検査ページ |
微小な凹凸形状や欠陥形状を高精度に定量化したい
キズや打痕を検出するだけでなく、その深さや高さを数値で管理することは製品品質の改善につながります。マイクロスコープを使用した計測は時間がかかるため、抜き取り検査の運用が限界です。高速なラインスキャンで欠陥検出した後に、その候補領域だけを精密かつ高速に3次元計測することで半自動化の運用が可能です。
ナノオーダーの高さ計測をインラインで 超高精度3Dセンサー『heliInspect』
heliInspect は白色干渉法を計測原理とした、ナノオーダーの計測精度を持つエリアスキャン方式の超高精度3次元センサーです。
3D顕微鏡同様の精度でありながら、最大で25㎜視野角をワンショット数100msで撮影します。
インライン検査からオフラインでのレビュー検査まで、幅広い用途で活用されています。
適用例④ 切削部表面のレビュー検査
切削部の加工スジ上の数μmレベルの欠陥は2D情報だけで真偽を検査するのは困難ですが、heliInspectにより深さ情報を用いた定量的な検査が可能です。精密な高さ情報から切削痕と欠陥を明確に区別できます。
heliInspect製品紹介ページ
3Dマシンビジョン ならリンクスへ
3Dマシンビジョンンサイトでは本号のような、生産ラインの検査自動化における課題を3Dマシンビジョンで解決する「3次元インライン検査」の最新情報を紹介しています。3D画像検査、AI外観検査などの新しいトピックも是非ご覧ください。
サンプルワークをお借りしての計測評価も随時承っております。
計測評価では、計測精度・視野・速度・コストの観点からどの計測手法・機種が最適かを実際に計測してご提案します。
3D寸法計測、3Dマシンビジョンについてはリンクスにご相談ください。
インライン3D外観検査 資料ダウンロード | 3Dセンサー 計測評価の ご案内はこちら | お問い合わせはこちら |
ご意見・ご感想募集
LINX Expressに関する要望やご感想を募集しております。下記フォームよりお気軽にご投稿いただけましたら幸いです。
いただいたご意見については今後の運営の参考にさせていただきます。皆様のご投稿お待ちしております。