『CODESYS』は、年間200万本以上も市場で使用されているソフトウェアPLCです。全世界で500社以上のCODESYS搭載コントローラが存在しております。
国内でのCODESYSの広がりは大きく、コントローラや装置メーカ様だけでなく、自社生産ラインのPLC、HMI、エッジゲートウェイなど、様々なところで利用されています。
今回は、株式会社アイエイアイ様のロボットコントローラXSELの後継機であるXSEL2についてご紹介します。
株式会社アイエイアイ様は静岡県静岡市に本社を構え、小型産業用ロボットの開発・設計・製造・販売でグローバルに事業を行っています。近年は 新しい農業技術の開発(エコファーム部)にも注力しています。
同社は、プログラムコントローラ「XSELシリーズ」において、CODESYSを搭載した新タイプとして「XSEL2」を2024年秋に発売開始しました。
このXSEL2は、次の8つの機能を備えた正にComplete Controllerです!
XSEL2では、ソフトウェアPLC『CODESYS』を搭載することにより外部にPLCが不要となりました。一般的な基本命令や独自の命令ファンクションブロックを用意しているため、プログラミングの効率化も可能になっています。また、予兆保全・予防保全機能も搭載し、設備停止も未然に防止することができます。
採用の背景:
PLC搭載により、上位との通信、シーケンス制御まで
カバー可能
機械装置における従来のXSEL(SELコントローラー)とXSEL2との位置づけを比較すると、従来品では直交ロボットやスカラロボットのモーション制御をメインとする「SELプログラム」のみを使用していました。
そのため、機械装置においては上位に他社製PLCが接続されるケースが多くありました。また、PLCプログラムを主に使用するユーザーにはXSELの導入障壁になっていました。
XSEL2では、PLC機能を搭載することで、上位の管理システムや表示器との接続から、シーケンス制御までカバーできるようになりました。小型装置であれば他社製PLC無しで構築できるようになります。
CODESYS for XSEL2
XSEL2向けにカスタム開発したCODESYS『製品名称:CODESYS for XSEL2』を搭載することで、SELプログラムだけでなくPLCでのプログラミングが可能となり、PLCプログラミングに慣れた技術者に対して導入しやすくなりました。また、OPC UAサーバーを標準搭載することで、多くの産業用ネットワーク規格を超えて通信が可能になりました。
また、独自のファンクションブロックを設け、簡易的なロボット操作であればPLCプログラム上から制御することも可能です。
★CODESYS for XSEL2・ PLC開発環境を提供 ・ IEC61131-3準拠のPLC言語対応 ★独自ファンクションブロック・XSEL2接続軸、プログラム起動・停止などが可能 ★OPC UA、EtherNet/IP スキャナー機能 | ![]() |
OPC UA、EtherNet/IP スキャナー機能による設備構築の簡易化を実現
OPC UAに対応したことで、3Dシミュレーターと接続し、オフラインティーチングやPLCプログラムによるアクチュエーターなどの動作確認を行えるようになり、設備立ち上げの手間と時間を削減できます。
また、EtherNet/IP Scanner機能により、本製品をマスターとして同社のEtherNet/IP対応製品を制御できる上、他社製品のセンサ、リモートI/Oなど各種機器との接続が可能になります。
もちろん、従来のSELプログラムでの制御も可能です。
プログラムコントローラー XSEL2 製品情報
https://www.iai-robot.co.jp/download/catalog/pdf/CONTROLLER/XSEL2(CJ0419)_N.pdf
産業用コントローラは、専用から統合へ
アイエイアイ様の様にCODESYSを搭載したコントローラや装置を製品化する企業様が増えております。他にも、自社設備のPCにCODESYSを利用されたいという生産技術担当者様からのお問い合わせも多くいただきます。
CODESYSを活用することで、コントローラとして必要な機能は1つに集約され、圧倒的な開発効率とパフォーマンスを実現します。専用ソフトウェア、専用ハードウェアは不要になります。
CODESYSの利用形態
ここでCODESYSの利用形態3つについて紹介します。
★CODESYS利用パターン
- CODESYSを自社製品に組み込みたい
PLCを作って外販したいお客様
自社装置内で大量にPLCを利用するので、内製化してコストダウンしたいお客様
自社独自通信の構築をCODESYSベースで構築したい
CPU、OSのどの様な組み合わせでも専用の開発ツールキットを準備致しますので、独自のコントローラ構築が可能です。
- CODESYSを既存のPCで使いたい
CODESYS ABL(アプリケーションベースライセンス)を利用
既存のPCにCODESYSランタイムを導入し、外部PLCを削減することが可能です。設備のIOT化、EtherCATモーター制御やEhterNet/IPでの機器間通信をフィールドバスで構築されたい場合に最適です。使用する機能はソフトウェアで定義します。
- より手軽にCODESYSを使いたい
高機能を低価格で実現したリンクス社製『TRITON』を利用
TRITONは、コストパフォーマンスに優れた高性能のハードウェアとチューニング済みのOSに、高機能なCODESYSをパッケージした、小さくても強力なオールインワンPLCです。
IIoT化、見える化、工場の隅々までオートメーションフィールドバス対応、OPC UA対応など、装置に求められる機能、装置メーカ様に求められることは増加の一途です。それぞれの対応のために異なるソフトウェアを使いこなす、あるいは、再利用性が低いためにその都度開発を行う、ということをいつまでも継続することはできません。
なぜなら、不採算だからです。
高機能を低価格で実現した『TRITON』を活用すれば、世界で最も使われている制御ソフトの標準プラットフォームである【CODESYS】により、要求機能に応じてソフトウェアで自由に組み合わせ・選択が可能です。
装置のダウンサイジング、装置のインテリジェント化には、『TRITON』が最適です。
専用の組込みシステムからの汎用化には、『TRITON』をご活用ください。
Webニュース記事で見つけました。様々なところで利用されていますね。
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/03118/00012/?n_cid=nbpnxt_mled_dmh
CODESYS利用形態として3つ紹介いたしましたが、①②③にて構築したコントローラや装置を利用することも、もう一つのCODESYS利用形態です。日本市場でもCODESYS搭載製品が多くみられるようになりました。是非ご利用ください。
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