LINX EXPRESS Vol.450では「iRAPYLE」の固定式コードリーダの概要、ラインナップについて特集しました。iRAYPLEのコードリーダは、豊富なラインナップを揃えることで様々なユーザのニーズに応えるだけでなく、ディープラーニングアルゴリズムを用いた強力なデコード処理や、高性能なチップを搭載することで高速処理を実現しています。更に筐体内に様々な機能を搭載することで、設計の容易化、システム立ち上げの簡素化を実現しています。本号ではこれらの便利な機能について詳しく紹介します。
豊富な照明モード
コードリーダを選定・調整する上で重要な要素の一つが対象ワークに合わせた照明条件を見つけることです。iRAYPLEのコードリーダには各用途に合わせるための豊富な照明機能・照明モードを内蔵しています。用途に応じた最適なコードリーダを選定することで、設計や設置の容易化を実現し、更にシステムの柔軟性が向上します。例えば、複数色の照明を内蔵したR3000シリーズを用いれば、ワークに合わせて照明条件(色)を切り替えることができます。またR4000、R5000シリーズには偏光照明が予め内蔵されているので、オプションの偏光フィルタ等を用いることなく設定のみで照明モードを切り替えることができます。更に物流工程のようなより高輝度な照明が必要な場合は、R7000シリーズを用いることで外部照明装置との連携もできます。このように用途に応じて豊富な照明機能をそろえていることもiRAYPLEのコードリーダの強みの一つです。
照明色 | 照明モード | 照明明るさ制御 | 外部照明制御 | |
---|---|---|---|---|
R3000シリーズ | 赤、白(デュアルチャネル) | ノーマル、偏光フィルタ(オプション) | 可 | ― |
R4000シリーズ | 赤、白、青(型式を選択) | ノーマル、偏光、拡散(切り換え可能) | 可 | ― |
R5000シリーズ | 赤、白、青(型式を選択) | ノーマル、偏光(切り換え可能) | 可 | ― |
R7000シリーズ | ― | ― | ― | 可能 |
複数の撮影条件の保持
iRAYPLEのコードリーダには、複数の撮像条件を保持する機能(マルチパラメータポーリング機能)が備わっています。この機能を活用することで、例えば読み取り条件が異なるワークのコードを読み取ったり、仮に読み取りが失敗しても条件を変えてリトライすることで、歩留まり率を低減することができます。設定も最大で8条件まで保持できるので、従来よりも柔軟で且つ生産性の高いシステムを構築できます。またこれらの設定は、PLCやPCシステムのような上位システムから切り替えて使用できます。
オールインワンのインターフェイス
iRAYPLEのコードリーダはローエンドモデルのR3000シリーズからハイエンドのR7000シリーズまで、標準で多くのインターフェイスに対応しています。具体的にはすべてのシリーズで標準でEthernetポート、RS232ポート、IOポートを搭載しています。他メーカの製品場合、こうした通信機能は一部オプションの場合もありますが、iRAYPLEはすべてのシリーズで標準搭載しており、トータルコストの削減や部品点数削減に繋がります。また通信プロトコルもシリアル通信だけでなく、TCP/IP、FTP, Modbusといった汎用インターフェイスや、Ethenet/IP、FINS通信、MCプロトコルといったPLC各社のプロトコルにも対応しており、様々な機器とシームレスに接続できます。
豊富な視野角
iRAYPLEのコードリーダは同一シリーズでも複数の視野角をもつため、様々なシチュエーションに対応ができます。たとえば広視野で大きなサイズコードを読みたいシーンや、ワーキングディスタンスを話して且つ視野を狭めて高解像度のコードを読みたいシーンなど、様々なシチュエーションに対応ができるように各シリーズで豊富な視野を用意しています。更に顧客のカスタム要求に対応するためレンズ無しのモデル(R7000シリーズ)も用意しています。レンズ選定から視野を自由に設計でき、更に超深度(ワークの高さが大きく変動するケース)にも対応できます。
WD(mm) | FoV(mm) | |
---|---|---|
R3000シリーズ | 40,70, 110, 40-150(可変) | 26×20(最小)-88×66(最大) |
R4000シリーズ | 50-500 | 21×17(最小)-372×297(最大) |
R5000シリーズ | 80-1500 | 24×18(最小)-1396×1056(最大) |
R7000シリーズ | レンズによって自由に設定可 | レンズによって自由に設定可 |
※WD、FoVはあくまで代表的な値です。型式により異なります。詳細は仕様をご確認ください。
高速搬送にも対応
iRAYPLEのコードリーダは高速搬送中にワークを停止することなく読み取りするように設計されており、R7000シリーズの一部機種を除きセンサは全てグローバルシャッターを採用しています。これにより高速搬送するワークに対しても歪なく安定した検出を行い、高速かつ高精度に読み取りを実現しています。特にR4000/R5000シリーズは高速搬送に対応したモデルで、最高で3m/秒の高速搬送にも対応できます。
より複雑なユースケースへの対応
ワークによっては同一画角内に複数種のコードが存在する場合があります。こうしたケースでは複数のコードリーダを設置することで対応を行ったり、複数回に分けて撮像することで読み取りを実現しているケースもあります。iRAYPLEのコードリーダのR5000/R7000シリーズには1回の撮影で複数のコードを一括して処理できる機能が備わっています。これによりスループットを改善し、またシステム全体のコストダウンを実現できます。
コードリーダのトレンド・活用事例の詳細はLINX DAYSで詳しく紹介!
固定式コードリーダは生産工程の自動化や物流工程の自動化に伴い、その活用の場が更に広がっています。LINX DAYSではiRAYPLEのコードリーダがなぜこの市場で受け入れられるのか、日本の製造業・物流業界の皆様に提供できるその“価値”について詳しく解説します。当日はセミナーだけでなくデモ機展示も行っています。 是非下記からご登録ください。ご来場、お待ち申し上げます。
LINX DAYS 2023 来場者キャンペーン!
「LINX DAYS 2023」にご参加いただいた方に、当日アンケートと引き換えにLINX DAYS 2023オリジナルデザインのAmazonギフト券1000円分をプレゼントいたします!奮ってご参加ください。
ご意見・ご感想募集
LINX Expressに関する要望やご感想を募集しております。下記フォームよりお気軽にご投稿いただけましたら幸いです。
いただいたご意見については今後の運営の参考にさせていただきます。皆様のご投稿お待ちしております。