MERLICはノーコードの画像処理ソフトウェア
![]() | MERLICは、ノーコードで画像処理アプリケーションの開発が可能なオールインワンの画像処理ソフトウェアです。PLC接続や現場での立ち上げ設定も、プログラミングレスで構築できます。今回は、この現場立ち上げ手順を三菱製PLCとの連携デモの紹介を踏まえて解説します。 |
MERLICと三菱製PLCの連携アプリケーション
今回、MERLICのサンプルプログラムと、三菱製PLC「MELSEC® iQ-F」との通信設定の連携デモを作成しました。このアプリケーションの設定手順を確認しながら、MERLICがPLC接続を簡単に行えること、また、レシピ切り替えで柔軟な検査システムが構築できることをご紹介します。
今回ご紹介するMERLICと三菱製PLCとの通信設定はサンプルプログラムとして配布していますので、ぜひダウンロードしお手元でご確認ください。付属のマニュアルで詳細の手順もご確認いただけます。
サンプルプログラムの ダウンロードはこちら |
現場で利用するアプリケーションのセットアップの手順
MERLICで画像処理アプリケーションを構築する場合、次の手順でアプリ作成をしていきます。
1. 画像処理アルゴリズムの作成
2. カメラとの通信設定
3. アプリケーションGUIを作成
4. レシピの設定
5. 通信プラグインの設定
6. PLCとの設定と実行環境の起動
これらのうち、4つ目のレシピ設定以降が現場でアプリケーションを活用するための設定手順になります。これらの設定もMERLICではプログラミングレスで構築でき、MELRIC側の設定は慣れてしまえば、5分程度で完了します。
1. レシピの設定 | 品種違いや検査対象物にも対応
MERLICは、一連の画像処理のアルゴリズムを「レシピ」として管理します。このレシピでは、作成した画像処理のフローや、MERLICにインプット/アウトプットするパラメータ情報を管理します。
ツールフローでインプットするパラメータ(MVAppパラメータ)とアウトプットするパラメータ(MVApp結果)を設定し、レシピを保存します。Runtime Environment Setupを立ち上げ後、レシピのインポートと、デフォルトレシピの設定を行い完了です。
MERLICは、レシピの切り替えを行うことで検査パラメータや検査内容の変更も可能です。
例えば、インプットするパラメータに検査しきい値情報を紐づければ、ロットや色味の違いに応じて、アルゴリズムの流れは変えずに検査しきい値だけを変更することが簡単にできます。また、アウトプットするパラメータもOK/NGの2値だけでなく、計測数値情報やOCRで読み取った文字情報などを設定可能です。
2. 通信プラグインの設定 | 様々な通信プロトコルに対応
レシピを登録したら、次は通信プラグインの設定です。三菱製PLCとの接続には「MELSEC Communicationプラグイン」という専用のインターフェースが用意されています。
Runtime Environment Setupを立ち上げ後、「通信」タブで設定を行います。MERLIC Communicatorを起動し、「MELSEC Communication」プラグインを選択します。入出力の情報に合わせて下記3つを設定し、変更を保存してプラグインを起動します。
・IPアドレスとポート情報[Ethernote Connection Details]
・結果処理動作[Result handling Behaivor]
・出力データのデータ形式[Writing Data to PLC Memory]
MERLICは、三菱製PLC以外にも、標準規格のOPC-UAやTCPソケット通信など、多様な通信プロトコルをサポートしていますので三菱製PLCに限らず、多様なメーカーのPLCとプログラミングレスで接続が可能です。また、IoTで上位システムとの連携に優位なMQTTプラグインやwebアプリケーションのhttpを利用するRESTプラグインなども用意されているため、PLC以外の上位システムとの連携も簡単に設定可能です。
3. 三菱製PLCの設定
次にMELSEC側で下記設定をします。
1. MERLIC側の変数定義CSVの読み込み
2. MELSECで入力、出力の設定(PLCのロジックの開発)
MERLIC側でMELSECプラグインを起動した際に、変数定義のファイル「gMV_GlobalLabels.csv」が保存されます。これを読み込めばMERLIC側の変数定義がMELSEC側で読み込まれます。既に三菱製PLCをご利用いただいている方であれば、ここから先のPLCのロジック設定は行っていただけるかと思います。
4. 実行環境の立ち上げ
最後に、実行環境を立ち上げます。MERLICの実行環境を立ち上げるには、「MERLIC 5.6 RTE with Frontend + Communicator」を1つ起動いただければ、アプリケーションが立ち上がります。起動後にデフォルトレシピに設定したアプリケーションが立ち上がり、PLCから連続実行信号が入ると、MERLICも連続実行が始まります。
以上で、作成した画像検査アプリケーションを起動するところまで設定できました。PLCと入力ボタンや結果出力のためのパトライトを接続することで検査システムが完成です。
このようにMERLICは、PLCとの接続設定もノーコードで簡単に行えますので、ぜひサンプルプログラムでアプリケーション作成を加速してください。
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MERLICは45日間の無償トライアルもご用意しています。まだ、MERLICでの画像処理アプリ開発を体験されていない方は、ぜひトライアルでお試しください。
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