ディープラーニングは、今や、マシンビジョンアプリケーション開発に欠かせない機能となってきました。
「できなかったことができるようになる」 「難しいことが簡単になる」
このようなメリットに対する市場の理解も進み、すでに多くのお客様がディープラーニングを自社アプリケーションに導入されており、まさに、ディープラーニング機能は普及期に入ったと言えます。
MVTec社は、HALCON、MERLIC、Deep Learning Tool (以下DLTOOL)、というソフトウェアにディープラーニング機能を盛り込み、新機能追加と改良を重ねて、日本のニーズにこたえる製品を提供し続けています。今回は、ディープラーニングアプリケーションの開発にMVTec社のソフトウェアを選ぶ理由となる、代表的なメリットを見ていきたいと思います。
メリットその1.ルールベースとの組み合わせが柔軟かつ容易に実現できる
まず、ルールベースとの組み合わせが柔軟、かつ容易であることが挙げられます。ルールベースだけ、ディープラーニングだけ、そういった形では解決できないアプリケーションも、世の中には多く存在します。これらを組み合わせて最適なソリューションを作ることが重要でして、多くのお客様がそうやってアプリケーションを完成させています。
HALCONやMERLICは、ルールベース画像処理と、ディープラーニング画像処理を、シームレスに融合することができるユニークなプラットフォームでして、これが、市場で選ばれる大きな要因になっています。
メリットその2.マシンビジョンに最適な機能が豊富に提供されている
新しいディープラーニング機能「分布外(OOD)検出」は、学習データに含まれていなかったタイプの対象物であるかどうかを判定することができる機能です。例えば、赤または黄色のラベルのボトルのみで学習したモデルを使ってクラス分類を行う際に、緑色のボトルが検査対象となった場合、強引に赤か黄色に分類するのではなく、「これはこれまでに学習したことが無い対象物です」といった判断が可能となります。
この機能は、推論実行時だけでなく、追加学習を行う際の画像の評価にも有効です。新しい学習用画像のOODスコアが高いということは、モデルにすでに存在する画像からの偏差が大きいことを意味します。つまり、ラベル付けが誤っているか、もしくは逆に新規の情報量が多くて学習の価値が高い、という判断ができるようになります。
メリットその3.無償でモデル学習・性能評価を行える
MVTecは、DLTOOLという、ラベリング、学習機能、作成したモデルの性能評価機能までを含んだ、オールインワンの便利なツールを「無償で」提供しています。
自分たちの課題にディープラーニングが適用できるかどうか試したい、というときには、この無償のDLTOOLを弊社ホームページからダウンロードしていただければ、短時間に、簡単に、ご自身で確認できます。そして、このDLTOOLで作ったモデルは、そのままHALCONやMERLICでご利用いただけます。
メリットその4.多様なハードウェアを柔軟に活用できる
MVTecのディープラーニングは、様々なハードウェアで動作します。GPUだけでなく、CPU単体でも高速に推論処理が可能ですので、コストや保守性の観点から画像処理PCにGPUを搭載したくないユーザー様にも最適です。
また、汎用画像処理ユニットとは異なり、様々なスペックのPCの中から自社に最適なものを選ぶことができ、さらにカメラもGigEエリアカメラのような汎用的なものから超高速なラインセンサまで、自由に選ぶことが可能です。
市場に存在する多様なハードウェアの中から、自社のニーズに合ったものを適切に選定できるというのは、ディープラーニング画像処理にMVTec社製ソフトウェアを選ぶ大きな理由の一つになっています。
メリットその5.学習・推論を高速に実行できる
さらに、MVTecのディープラーニングソフトウェアは、処理が非常に高速であることも評価されています。こちらはHALCONでクラス分類を行った時のグラフですが、CPUであっても、15msecと、マシンビジョンのニーズに十分こたえる高速処理ができているのがお分かりいただけると思います。そこからさらに、OpenVINOのようなAIアクセラレータによる最適化を行うことで、処理時間を5msecまで縮めることができています。CPUであっても、一般的なGPUでの処理時間と同等レベルになっています。
そしてさらに、最新のGPUを使ったり、NVIDIAのAIアクセラレータTensorRTで最適化したりすることで、処理時間を極限まで縮めることも可能です。
ディープラーニングアプリケーション開発に今すぐトライ
ディープラーニング画像処理にトライされる際には、上述のメリットを持つHALCON、MERLIC、DLTOOLを是非ご活用ください。
まずは、無償のモデル生成ツールDLTOOLを弊社HPからダウンロードいただき、お客様のアプリケーションでディープラーニングが役に立つかどうかをご確認ください。
DLTOOLの詳細はこちら:https://linx.jp/product/mvtec/dl/
ディープラーニング機能が役に立ちそう、という手ごたえが掴めたら、アプリケーション化にあたって、HALCON開発ライセンスの導入をご検討ください。ディープラーニングは進化が早い分野ですので、半年に一度新機能が追加されていくお得なサブスク版、Progress Editionの導入をお勧めします。
HALCON Progress Editionの詳細はこちら:https://linx.jp/linx_express/527.html/
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