オール・イン・ワン画像処理ツール「MERLIC」の新バージョンMERIC5.3が4/20にリリースされました。今回ついにMCプロトコル(MELSECコミュニケーションプロトコル)に標準対応し、ディープラーニング機能のオブジェクト検出も追加されました。
MERLIC5をご所有の方でしたら無償でアップデートが可能です。ぜひお試しください。
(MERLIC 5.3のダウンロードはこちらから)
MCプロトコルに対応
今回から日本のお客様からご要望の強かった、MCプロトコルに標準対応しました。これにより、日本の製造業の現場で利用者の多い、三菱電機製のPLC(MELSEC-LシリーズとMELSEC-Qシリーズ)との設定が、簡単に行えるようになります。また、OPC-UAのサーバー機能も搭載され、PLCやSCADAとの通信接続も可能となっています。
ディープラーニング機能のオブジェクト検出に対応
これまで、MERLICでは「グローバルアノマリー検出」、「画像分類」、「Deep OCR」の3つのディープラーニング機能に対応していました。今回のアップデートでこれらに加えて「オブジェクト検出」機能が追加されました。
ディープラーニングを用いたオブジェクト検出では、対象物の形状が多少変化する場合や、視野の中で照明の写り方が変わる場合でも安定した検出が期待できます。
ラベリングさえ行えば、特徴量の抽出はネットワークの中でできるため、細かなパラメータ調整が不要で、MERLICのように簡単に画像処理を組みたいお客様に適した機能になっています。
このオブジェクト検出のアノテーションやネットワークの学習と評価も、新しいディープラーニングツールで可能となりましたので、こちらもプログラミングレスで構築可能です。
(Deep Learning Tool 23.04のダウンロードはこちらから)
Frontendでのトレーニング機能
MERLIC 5.3では、アプリケーション画面のMERLIC Frontendでトレーニング機能を利用できるようになりました。そのため、「トレーニング」ウィジェットが MERLIC Designer に追加されています。
現場で装置オペ-レータが、MERLIC Frontendのアプリケーション画面を見ながら、マッチングモデルの登録を行うことができます。
この機能は、トレーニングモードを持つ任意にツールに適応することが可能です。対象物の領域選択は、MERLICの「easyTouch」機能により手軽に設定可能です。(現在のところ、ディープラーニングのネットーワークの「学習」は未対応です。)
MERLIC Creatorの操作性の向上
MERLICのアプリケーション構築を円滑に進めるための、操作性も格段に向上しています。
今回、ツールブロックのグループ化機能が追加され、これまでたくさんのツールブロックがすべて一覧表示で並んでいた状態から、ツールごとにブロックをまとめられるようになりました。これにより視認性が向上し、開発効率も上がります。
また、新たにStartupダイアログが搭載され、最近使用したファイルやドキュメントに素早くアクセスできるようになりました。
LINX DAYS 2023開催まで残り1か月!
いよいよ6月2日開催のLINX DAYS 2023まで1ヶ月を切りました。
午前中のMVTecセッションではこれらMERLICの最新機能に加え、今月リリース予定のHALCON 23.05の新機能もご紹介します。
また、MVTecのディープラーニング機能のマシンビジョンへの適応事例も多数ご紹介させていただきます。
すべてのセッション終了後には、MVTec社25周年イベントの立食パーティーも開催予定ですので、ぜひご参加ください。
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