近年、製薬業界を中心に、製造データや検査データの適格性を保証するデータインテグリティ(DI)の実現が強く求められており、DI対応機能を豊富に搭載したソフトウェアプラットフォーム【zenon】の具体的な活用法、および、デジタルDI実現までの流れについてのご相談を受けることが大変多くなってきました。このニーズにこたえるべく、11/9(水)-11(金)、【データインテグリティ実践セミナー】を開催することを決定しました。
本セミナーにご参加いただくことで、デジタルDI実現の流れと、zenonを用いた具体的な実現手段、実装方法が分かります。参加費無料のオンラインセミナーとなっておりますので、是非、お気軽にお申込みください。
実践的なセミナーコンテンツをご用意
データインテグリティ(DI)を実現するには、目指すべきゴールと自社の現状の双方を理解し、ステップを踏んで着実に進捗させていく必要があります。本セミナーでは、そのための具体的な手段を解説します。
第一部:DI実現においてzenonが果たす役割
製薬業界ではALCOA原則に則った生産データの記録と管理が求められますが、紙に手書きで記録する形で運用していると、日々、膨大な工数が発生してしまいます。また、データ記録機能を持った装置を利用することでその工数を削減できますが、複数装置や外部機器との間でのデータ共有が難しく、また、原本性(改ざん不可)をはじめALCOA原則を満たしにくくなるため、最終的に目指すべきゴールに到達することが難しくなります。
DIをグローバル基準で正しく実装するには、生産の上層から下層まで包括的に利用できるソフトウェアプラットフォームが必要です。zenonをフル活用すれば、装置のHMIとして全てのアクティビティを記録でき、SCADA層のデータ管理システムとしても利用可能で、そして、外部サービスと連携して一連の生産情報を広く活用できます。本セミナー第一部では、DI対応デジタル工場を実現する上でzenonが果たす役割を具体的に解説します。
第二部:zenonの具体的な導入ステップ
DXの概念の広まりにより、最終的なデジタル工場のイメージは共有しやすくなりましたが、そこに至るためのスタート地点は各工場の現状に応じて様々です。デジタル工場に一足飛びで到達することはできません。
第二部では、これまでzenonを活用いただいたお客様に対する我々リンクスの対応経験から、zenon導入のステップを定義し、どのような手順で進めるのが現実的かを提案します。また、設備会社やシステムインテグレータと連携しながらzenonの導入を進めて行くユースケースを紹介します。コンピュータ化システムバリデーション(CSV)はどのように実施されるのでしょうか。また、開発パートナーをどのように選ぶべきでしょうか。既存設備や新設工場のデジタル化を進めるうえでの有益なヒントを提供します。
第三部:zenonの活用実践編
zenonは、データインテグリティに対応したソフトウェアプラットフォームです。米国FDAにより規定された21 CFR Part11に対応したユーザー管理機能、監査証跡機能、レポーティング機能、レシピ管理機能などを標準搭載しており、zenonをベースにシステムを構築することでDI対応が可能になります。そして、様々なメーカーの機器との豊富なインターフェースを持ち、MESやBIツール、各種クラウドサービスなどとの接続も可能となっています。
第三部では、zenonアプリケーションの具体例、zenonの開発環境を用いた開発手順、外部機器との接続方法、外部システムとの接続手順などを具体的に紹介します。合わせて、モジュールタイプパッケージ(MTP)に基づくプラグアンドプロデュースの世界など、zenonが見据える製薬業界の未来像についても紹介します。これらを理解しておくことで、製薬をはじめとする製造業が向かう方向性に沿った開発が可能となります。
データインテグリティを実現する上で有益な情報が満載のzenonテクニカルセミナー【データインテグリティ実践セミナー】へのご参加をお待ちしております。
zenon最新バージョン11
zenonは年に1回メジャーバージョンアップされ、より高機能に、より使いやすくなって提供されます。ここでは最新版zenon11の新たな機能の一部を紹介させていただきます。
アラームシェルビング機能を搭載
アラーム管理は生産管理の上で重要な機能の一つですが、データのチャタリングなどで多くのアラームが発生したりすると、本当に重要なアラームが埋もれてしまい現場で気付かれないことも起こり得ます。アラームシェルビング機能は、優先度の低いアラーム(無駄なアラームや過剰なアラーム)を一時的に別管理して棚上げし、本当に重要なアラームを優先的に通知することが出来る機能です。この機能はIEC62682などで制御システムに搭載されるべき機能として求められており、zenon11を使えばこの規格に則ったシステムを簡単に構築できます。
さらに
・新たなインターフェースを搭載:Werum社のPAS-Xに対応、CIM-CGMESインターフェースに対応
・バッチ処理機能の向上:レポート同時出力機能搭載、バッチ処理の冗長化に対応
・最先端MFA(マルチファクター認証)に対応
・Windows11、Windows Server 2022に対応
・最新の暗号化プロトコルTLS1.3に対応したネットワーク構築が可能
など、様々な新機能が搭載されており、zenon11を用いることで最先端の制御システム構築が可能になっています。
zenon11のお見積り依頼や機能詳細については、リンクスまでお問い合わせください。
あわせて、データインテグリティ実践セミナーへのご参加もお待ちしております。
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