リアルタイム 高速3次元カラースキャナ MotionCAM-3D Color
MotionCAM-3Dシリーズは、特許取得済の縞投影専用カスタムCMOSセンサを搭載し、リアルタイムで高分解能点群データを取得できる超高速3Dスキャナです。2022年8月より、新たにカラー情報が付与された3次元データを撮像できる「MotionCAM-3D Color」の販売を開始しました。
3次元+カラー+リアルタイム点群合成が実現するアプリケーション例
今回は、前回ご案内した内容に加えて、3次元、カラー、リアルタイム点群合成の3つの機能が活躍するアプリケーション例をご紹介します。
コンテナへのサンドブラスト・塗装
MotionCAM-3D Colorは、コンテナや輸送車両、航空機部品といった巨大な物体のサンドブラスト・塗装に活用できます。従来は人の手で行っていた作業をMotionCAM-3D Colorとロボットを用いて、自動化できます。
まず、MotionCAM-3D Colorが対象物をスキャンします。この時、表面の形状変形といった欠陥は3次元データ、錆や汚れといった欠陥はカラーデータから検査が可能です。またリアルタイム点群合成機能であるインスタントメッシュを用いて、対象の3次元モデルも作成できます。
次に、最初のスキャンで作成した3次元モデルに合わせてロボットを動作することによって、対象物の色や形状に基づいたサンドブラスト・塗装を行うことができます。
つまり、MotionCAM-3D Colorを用いて、対象の認識からサンドブラスト、塗装までを、一気通貫で行うことができます。
完成車の自動外観検査
完成車は、表面形状、色、部品の有無や成否等、多くの検査項目・検査箇所があります。これを人の手で行う場合、多大な人員と時間が必要になります。
そこで、MotionCAM-3D Colorで取得した3次元データとカラーデータを組み合わせることで、これらの検査の自動化ができます。
また、インスタントメッシュを用いて、完成車の底面の3次元モデルの作成、外観検査ができます。従来の点群合成には事前にマーカーパターンによるアライメントが必要でした。しかし、インスタントメッシュは事前のアライメントがいりません。そのため、例えば上方向へのスキャンといった、マーカーパターンが設置しづらい環境下でも、点群合成が可能です。
これにより、従来は困難だった底面を含む完成車全体の形状認識、外観検査を行えます。
上部コンベアを移動する物体のピッキング
上部コンベアを移動する物体は、固定されていないために、移動中の揺れや回転が発生します。そのため、動体を撮像できるMotionCAM-3Dシリーズが活躍します。さらに、MotionCAM-3D Colorを用いることによって、カラーデータが加わるため、同形状だが異なる色をしている対象を識別し、ピッキングする事が1つのスキャナのみで可能になります。
ダンボール等の寸法計測
コンベアに流れてくる対象の三辺を計測するアプリケーションは、様々な素材、不規則な動きと速度、高精度の計測に対応する必要があります。また、対象のサイズも様々なため複数台のスキャナが必要になります。従来の3次元スキャナでは、これらの要件を全て満たすことができませんでしたが、MotionCAM-3Dシリーズでは、複数台のスキャナの点群合成を用いる事で、この要件を満たすことができます。
特に、今回実装されたインスタントメッシュを活用することで、「複数台のスキャナによる点群合成」ではなく、「1台のスキャナによる対象の周囲を移動しての点群合成」が行えるため、より簡単に実現できます。
MotionCAM-3D Color ラインナップ
「MotionCAM-3D Color」は従来のPhotoneo社製品と同様に、視野と要求精度に合わせて、6種類の豊富なラインナップを用意しています。
「MotionCAM-3D Color」は「スキャナモード」と「カメラモード」を切り替えて使用することが可能です。「スキャナモード」は最高スキャンレート20fpsで動く対象物を撮像する際に適したモード、「カメラモード」は止まっている対象物に対してより精度良く撮像する際に適したモードです。
※クリックで拡大
※ ()内はカメラモードのスペック値です。
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