2025年6月11日(水)~13日(金)、リンクスはパシフィコ横浜で開催された展示会「画像センシング展2025」に出展しました。
「画像センシング展2025」は、<未来をつくるセンシング技術>をテーマに、産業用画像機器・画像処理技術に優れた専門性を持つ出展社が一堂に会する展示会です。
毎年「画像センシング展2025」にはリンクスが取り扱っている多くの製品を展示しています。本号では会場に来られなかった方のために、デモ機の一部を特別にご紹介します!
TELEDYNE DALSA
スキャン1回。結果は3倍。TELEDYNE DALSAの一発スキャン技術
TELEDYNE DALSAのTDIカメラは独自のセンサー技術(https://linx.jp/linx_express/531.html/)により、RGB照明と組み合わせることで暗視野、明視野、バックライトなどの照明条件の異なる3種類の画像を1度のスキャンで取得することが可能です。
展示会では半導体のウエハーを撮影し、どのような画像を取得できるかご確認いただけるデモをご用意しました。
・バックライト照明で輪郭を明瞭に撮像
・明視野照明で表面の模様や色を撮像
・暗視野照明を使い表面の模様や色の影響を抑えて、凸凹など高さのある部分を強調して撮像
一般的に照明条件を変更した画像を撮像しようと思うと、瞬間的に照明を切り替えながら同じ個所を3回スキャンするか、全体を3回スキャンする必要があり、タクトタイムが長くなっていきます。また、従来のカラーカメラでは、分光感度特性がオーバーラップするため、RGBの照明を同時点灯させると暗視野で撮りたい画像に明視野の照明成分が混在して狙い通りの画像が撮像できません。
そういった従来の課題に対して、1スキャンで異なる3つの照明条件で画像撮像ができ、タクトタイムを1/3以下に短縮できるのが本製品の利点です。
HALCON
HALCONの実力を全部見せ!超高速バッテリー検査
本デモでは、バッテリーの蓋欠陥検出、文字・コードの読み取りを1秒あたり48枚という高速処理を行う様子をご覧いただけます。実際の生産ラインを模した速度で稼働させているため、現場で使用する場合にもこのように高速チェックが可能です。
外観検査だけではなく、シリアル番号の読み取りと検査結果を紐づけて自動記録することも可能なため、トレーサビリティの実現も可能です。
“透明”はもう障害じゃない。新しいHALCONのチカラ。
これまで難しいとされてきた透明なボトルやビンのピッキング。なんと!!HALCONで実現可能になりました。
ボトルの形状はCADデータのみ、実画像なしでAI学習を行います。その後、2Dカメラで撮影したボトルの画像をAIに渡すと、「ここに対象物があるな」という三次元位置・姿勢を高い検出率で出力します。
3Dセンサーではデータ抜けとなって諦めていた透明体のピッキングも、全く異なる手法で実現性が見えてきました。
透明体に限らず、CADデータさえあれば安価な2Dカメラで実現できるため、コストメリットも出てきます。
これまで諦めていた透明な物体のピッキングの自動化、是非私たちと一緒に実現しませんか?
MERLIC
圧倒的なコストダウンでシンプルな画像検査アプリケーションを構築
これまで汎用ビジョンコントローラーを使っていた検査に対して、プログラミング不要の画像処理ソフトウェアMERLICでコストダウンが可能です。ライセンス本体は、20万円からご利用いただけますので、リーズナブルなiRAYPLE社の産業用カメラや産業用PCと組み合わせれば汎用ビジョンコントローラーに比べ最大⅓にコスト削減が可能です。
高度な画像検査はHALCONの方が得意ですが、寸法計測や、有無検査、コード読み取り、英数字のOCR機能などはMERLICでコストと開発工数を抑えたアプリケーション構築が可能です。
チュートリアル動画や無償トライアルを用意しておりますのでぜひお試しください。
Gocator
コスパ抜群!1m超え幅広コンベアの検査も1台で完結
最大視野幅が2mもある3Dセンサーのデモ機をご紹介します。
主に食品業界で使用されているような幅広コンベアでも、これ1台で検査が可能です。他社製品ですと最大視野幅が1m未満なので、広い視野を確保したい場合は複数台を並べる必要があり、余計にコストがかかります。
Gocator2690は視野幅2mを0.55mm解像度で撮影でき、高いコストパフォーマンスでサイズや体積を自動測定します。
本デモでは1台のGocatorでコッペパンのサイズや体積を計測する様子をご紹介しています。▼
実際の現場では、「焼成前の生地の体積を測定し、サイズが規定外のものは大元の生地に戻す」など、サイズのばらつきを抑えた品質管理はもちろんのこと、食品ロスの削減にもつながります。
こうした検査を自動化することで、省人化に加え、人的ミスの削減や検査のばらつきの抑制といったメリットがあります。プロの検査員の目に近い2D+3Dを活用した検査の自動化は、安定した品質保持に貢献しています。
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エンベデッド・ソリューション
見た目に騙されるな!この小ささで、この仕事っぷり。
見てください!!伝わりますか?このカメラのサイズ感!! 21mm x 21mm という極小サイズなのです。 しかもこのカメラ、連続稼働していても全然熱くなりません。熱を持ってもMAX40℃程度なので、触れてもヤケドしないどころか、本当に動いているのか心配になるレベルです。 | ![]() |
・・・このカメラ、実はリンクスがオリジナルで開発したものなのです。
そのため、カメラの筐体はリンクスのコーポレートカラーであるネイビーを使用しています。 開発者の方のセンスが伺えますね。 さらに、このカメラは小さいだけではありません。 | ![]() |
この小ささで、レンズのフォーカスコントロール機能もついているので、見たい場所にリモートでピントを合わせる事ができます!
こちらのデモは29mmx29mmの小型カメラに、電動ズームレンズを組み合わせたものです▼
ピントはプリセットで設定しており、電車が通る時にはズームインし、HALCONを用いて電車のナンバーを読み取れるようにしています。そして電車が去った後はズームアウトし、引いて画角を拡げることでトンネル横の動物達が確認できるようにしています。
小さいくせに、やることやれるカメラなのです。
リンクスでは、お客様の条件や目的に合わせて、技術調査から設計・量産まで、システム開発全体のプロセスの伴走もしています。
今回デモ機としてご紹介した極小カメラは、「スペース要因があるシステム」「発熱をできるだけ抑えたいシステム」などで活躍します。
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