北陸電気工業様:基板印刷検査へのディープラーニング適応
北陸電気工業様は、基板印刷検査の自動化を実現するためにルールベースを用いた画像検査機の導入を進めておりました。しかしながら、「欠け」などの微妙な形状判別の難易度が高く、目視検査員を用いた検査が必須でした。また、作業者の熟練度に依存する検査品質のバラツキも課題となっていました。そこで、HALCONディープラーニングを用いた自動検査システムをご採用いただきました。
北陸電気工業様ホームーページはこちら
インライン化へ向けた課題とソリューション
本検査では、1基板に印刷された3,000箇所以上の印刷パターン全てを、「約3秒以内」に検査しなければなりません。つまり、1印刷パターンあたり約1msec以下の高速処理が求められます。
さらに、1つ1つの印刷パターンを検査するために印刷パターンの個別認識も必要となります。大量の印刷パターンを高速に検査するために、ルールベースによる前処理とディープラーニングによるOK/NG判断を実装されています。
ルールベースによる検査範囲の絞り込み
ディープラーニングによる判定
本検査では、にじみ、欠け、異物といった複数の欠陥を適切に判定しなければなりません。さらに、各欠陥には公差が設定されており、各検査対象が設定された公差の範囲内であるかを人間と同様の感覚で判断しなければなりません。そこで、今回はOK・NGという2クラス分類ではなく、より詳細なクラスを定義することで未検出0%,過検出1.5%を達成しております。本装置はすでにインラインでの稼働も始まっております。