基板検査装置のリーディングカンパニーであるタカヤ株式会社様は、基板の電気的特性をチェックする「フライングプローブテスタ」において、画像処理エンジンとしてHALCONを導入されています。

フライングプローブテスタの課題と画像処理の役割
フライングプローブテスタは、複数のプローブを高速で移動させ、基板上のあらゆるポイントに接触させて不良を検出する装置です。治具が不要なため、少量多品種生産や頻繁なレイアウト変更に柔軟に対応できるのが特徴です。
この装置では、以下のような高度な画像処理が求められます。
- 基板位置検出:コンタクト位置の原点出しのため
- AOI検査機能:電気的な検査が難しい部品の検査
- 文字読取機能:トレーサビリティ目的
タカヤ様は、HALCONの豊富な関数と自由度の高いパラメータ調整機能を評価し、HALCONを標準採用されました。本記事では、HALCONによって実現された主要な3つの成果についてご紹介します。
1. マッチング精度の向上
2. Deep OCRによる安定した文字読取
3. 3Dリアルマップ機能による安全性向上
1. マッチング精度の向上
従来の他社ライブラリでは、モデル登録の際の前処理や生成機能の制約により、コンデンサの電極部分しか登録できないといった課題がありました。これにより、セラミック部分の有無(未実装状態)を見逃す危険性がありました。

HALCONの導入により、自由度の高いパラメータ調整(前処理フィルタやコントラストしきい値など)が可能となり、部品全体のエッジを適切に選択できるようになりました。その結果、検査性能が大幅に向上しています。
2. Deep OCRによる安定した文字読取
基板の文字読取には、HALCONの「Deep OCR」が活用されています。 AIベースのOCR機能により、以下のような従来のライブラリでは困難だった画像に対しても、高い精度で安定した読み取りを実現しています。

3. 3Dリアルマップ機能による安全性向上
HALCON導入で特に大きな効果があったのが、タカヤ様が新規開発された「3Dリアルマップ機能」です。これは基板とプローブを仮想3D表示し、不良解析を容易にするユニークな機能です。計測された正確なコンポーネントの高さを3Dマップに反映することで、手入力ミスによるプローブと基板の干渉を防ぎ、装置の安全性を高めています。
この機能の実現に、HALCONの「合焦点法」(フォーカス面を変化させた画像群から高さを推定する手法)を用い、これまで目視で行っていた部品高さの確認工程を自動化しました。
タカヤ様は、HALCONを活用することで装置の付加価値を向上させ、より高精度で安全な検査ソリューションを提供されています。



















