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マシンビジョン

ビジョンシステムの可能性とは?メリットと導入事例をご紹介

ビジョンシステムは機械に「視て判断する」能力を与える、これからの産業に欠かせないものになると考えられている技術です。ここでは、ビジョンシステムがどのような点で期待されているのか、産業でどのようなメリットを生むのか、どのような分野ですでに導入されているのかをご紹介します。

ビジョンシステムとは

ビジョンシステムは多くの分野で注目される新たな技術ですが、これからさらに範囲を広げていくことも予想されます。ビジョンシステムがどのようなものか、その概要から見ていきましょう。

マシンビジョンとビジョンシステム

マシンビジョンとは、機械に視覚機能とそれについての判別機能を持たせること、またはその能力自体を指します。

マシンビジョンについての詳細は、「マシンビジョンとは?急速に普及する背景と導入によるメリット」をご覧ください。

このマシンビジョンを取り入れた機器やロボット、生産ラインなどのシステムをマシンビジョンシステム、またはビジョンシステムと言います。一般的にはビジョンシステムと呼ばれることが多く、FA(ファクトリーオートメーション)やロボティクスの分野を中心に取り入れられています。

ビジョンシステムの構成要素

ビジョンシステムを構築するためには、カメラ以外にもさまざまな機器が必要です。必要な要素として、処理を行うコンピューターとソフトウェアのほか、レンズや照明、インターフェース、などがあります。

カメラについても、必要に応じてモノクロカメラとカラーカメラが使い分けられます。このほか、広範囲を読み取るエリアスキャンカメラ、画像を1行ずつ読み取るようなラインスキャンカメラなどがあります。

また、ビジョンシステムの進化によって過去に使われた技術が再注目されたり、新たな光学技術の研究が進むきっかけになったりする可能性があります。例えば、バーコードリーダーはすでに広く普及している技術ですが、マシンビジョンとの組み合わせによって活用の幅がさらに広がるかもしれません。または、全く新しい情報読み取りシステムが生まれることも考えられます。

ビジョンシステムの広がりや進化によって、これまでの技術が異なる方法や分野で応用されたり、構成要素が変化していったりということも考えられます。

ビジョンシステムとロボットビジョンシステム

ビジョンシステムをロボットに組み込んで使うのがロボットビジョンシステムです。

ロボットビジョンシステムは、そのままでは視覚を持たないロボットに視覚と判別能力を与え、より高度な作業を可能にします。ビジョンシステムによって製品を選別する能力を持ちながら、腕や指先の機能も持つロボットはさらに多くの作業ができます。

ビジョンシステムはロボットとの組み合わせによって、これまで人でなければ難しいとされていた多くの作業ができるようになります。ロボットビジョンシステムはFAの可能性をさらに大きく広げたと言えます。

ビジョンシステム導入のメリット

ビジョンシステムを製品に導入、またはマシンビジョンが導入された機器を活用することによって次のようなメリットが生まれます。

製品やサービスの差別化

マシンビジョンは注目度の高い、急速に開発が進む技術です。マシンビジョンを導入した機器の開発やサービスの提供は、自社製品の大きなアドバンテージとなります。

マシンビジョンの市場は今後も拡大が予想されます。マシンビジョンを導入した機器の開発によって自社の新たなビジネスモデルの確立、FA分野での競争優位性確保につなげられます。

また、以下のようなメリットを顧客に提案できます。

社内リソースの有効活用

マシンビジョンが組み込まれた機器を活用することで、社内リソースの有効活用につながります。

視覚と判別能力を持つビジョンシステムがあることで、これまで人でなければできなかった作業を機械が代わりにできるようになります。これにより、生産ラインや検査ラインの省人化が可能です。

省人化は、重要な社内リソースである人材を有効活用することにつながります。従業員をより高度な判断や創造力を必要とする業務に移すことが可能になります。

従業員満足度の向上

単純作業を機械に任せることで、従業員はより働きがいを感じられる業務に専念できるようになります。

突発的な休みや勤務変更、増産があった場合にも機械は休まず稼働できるため対応でき、従業員の長時間労働も解消されます。

これらは従業員のモチベーションや労働時間に対する余裕につながり、ワークライフバランスが向上します。

品質安定化

人の目による判別は、そのときの感覚や担当者の違いによって多少の品質のバラつきが発生するのは避けられません。

一方、機械による判別は再現性が高く作業手順を変更することもないため、品質が安定すると同時に作業手順や方法についての標準化も実現されます。

生産性向上

投入する人員という生産資源が減り、機械による判別で高速化が可能になるため、生産性が向上します。

ビジョンシステムの導入事例

ビジョンシステムは次のような場面で活用されています。

画像差分の比較による印刷物の品質検査

印刷物の良否判定では、まず良品サンプルがあり、それに対しての差異を抽出して欠陥部分を判別する方法がよく用いられます。しかし、この方法では良否判定の基準に範囲や公差を持たせることが難しく、多少のズレもすべて不良と判断されます。

ビジョンシステムを応用した良否判定システムでは、良品の範囲内にある複数のサンプルを登録し、許容範囲を設定できます。これにより、許容範囲に幅を持ちつつも正確な良否判定が可能になります。

錠剤検査で高いコンプライアンス要件を達成

錠剤検査は、人の健康を守るための薬について、性能や形、表示など、安全性に深く関わる検査を行います。しかし、これを人の目で行っていては、薬が出荷されるスピードに限界があり、必要としている人の手元に届かなくなってしまいます。

そこで、錠剤検査にビジョンシステムを導入することで、人では不可能な速さでの高速検査が可能になります。

また、薬の包装には、服用の方法や量を表示するという服薬コンプライアンス(服薬指示)に関する重要な意味があります。もし、包装に表示される薬名や用法が正しい内容でなかったり、印字不良があったりした場合、服薬コンプライアンスが守られない原因になることが考えられます。こういった薬の包装の状態や印字についても、ビジョンシステムを応用して検査することで確実に検査でき、コンプライアンス要件を満たすことができます。

切削加工後の面粗さ測定

切削加工では、目的形状に仕上げることも大切ですが、表面の仕上がりに関して指定の面粗さにすることも重要です。

ビジョンシステムによって切削加工時の面粗さを計測することができます。正確な面粗さを簡単な操作で測ることができ、より精度の高い加工が可能になります。

こちらから、リンクスでの粗さ計測の適用事例をご覧いただけます。

面の粗さ計測 適用事例

時計用軸受に使われる透明体を計測

高級機械式時計には、ルビーやサファイアのような希少な物質が軸受として使われます。これらの物質は透明性があるため、光学検査が困難です。

ビジョンシステムの応用により、透明体の表面形状計測ができ、高速で高精度な計測ができます。

ヒューマノイドロボットと人が協働

ロボットビジョンシステムにより、ロボットと人が協力して働く環境が実現しています。

協働ロボットは従来の産業用ロボットと異なり、出力と稼働速度を定められた条件以下にすることで人との協働が可能なロボットです。人のすぐ近くで働けるため、従来は3人で行っていた作業を2人の作業者と1台のロボットでこなすことも可能になります。

双腕型のヒューマノイドロボットには、左右の手先にそれぞれハンドカメラが搭載されています。しかし、手先は最も重心から離れた場所を移動する可能性の高い部分です。こういった可動範囲が広くモーメントが大きくかかる部分には、軽量でコンパクトなカメラが必要です。

そこで、画像や映像の処理を行えるカメラデバイスを小型な基盤に搭載したエンベデッドビジョンシステムが使われています。

エンベデッドビジョンシステムについての詳細は、「エンベデッドシステムとは―メリットや導入時のポイントを解説」をご覧ください。

ビジョンシステムはあらゆる分野で応用できる

ビジョンシステムと、ほかの技術との組み合わせによってさらに応用の可能性が広がり、多くの分野で導入が進んでいます。これまでは人でなければ判断が難しいとされた業務についても、ビジョンシステムによって機械が代わりに担当することが可能になっています。

リンクスでは幅広い分野でご活用いただけるビジョンシステムをご提案しております。業務の課題に合わせたビジョンシステムの導入について、お気軽にご相談ください。

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