ISO規格は、異なる国や地域でビジネスを行う際の「共通言語」として機能します。国ごとに品質や安全の基準が異なると、取引の際に認証や検査が重複し、コストや手間が増えてしまいます。しかし、ISOの認証を取得していれば、世界中で一定の信頼性と品質基準を満たしていることが証明されます。これにより、輸出入を含む国際的なビジネスがスムーズに進み、取引先との信頼関係の構築にもつながります。
そこで注目されているのが、「ISO 45001」という国際規格です。
「ISO 45001」がなぜ職場の安全を守る上で重要なのか、その内容から取得方法、得られるメリット・デメリットまで、以下で解説します。
そもそもISOとは?
世界共通の品質・安全基準を策定する国際機関
「ISO」という言葉は、ISO 9001*やISO 14001*、などで耳にしたことがあるかもしれません。しかし、具体的に何をする組織なのか、ご存知でしょうか。
ISOとは、「International Organization for Standardization(国際標準化機構)」の略称で、スイスのジュネーブに本部を置く非政府組織です。ISOは、製品やサービス、システムなど、様々な分野における国際的な標準規格(スタンダード)を策定しており、その目的は、品質・安全・効率の向上にあります。
ISOの規格は、製造業、自動車、食品、医療、建築、ITなどあらゆる業界において採用されており、特に「ISO 安全」に関する規格は、世界中で信頼の証として活用されています。では、なぜISOがこれほどまでに重要とされているのでしょうか?その理由を以下で詳しく解説していきます。
協働ロボットにおける安全規格に関しては知りたい方は、下記の記事で詳しく解説していますのでご覧ください▼
・「【導入前チェックリスト付き】協働ロボット安全対策完全ガイド!7つのステップで安全な職場を実現しよう」
ISO9001*…組織が品質マネジメントシステムを確立し、維持・改善するための国際規格
ISO14001*…組織が環境への影響を管理し、環境パフォーマンスを向上させるための国際規格
ISO規格の重要性
消費者保護と信頼性の向上
「ISO 規格」が重要視される最大の理由の一つが、消費者の安全を守るためです。たとえば、食品業界で用いられる「ISO 22000」は食品安全に特化した規格であり、消費者が安心して口にできる食品を提供するための衛生管理基準が定められています。また、製品やサービスに一貫性があることで、消費者からの信頼も高まります。これは、ブランディングやリピート購入にもつながり、企業にとっては大きなメリットとなります。
技術革新の促進
ISO規格は単なる「ルール」ではなく、業界のベストプラクティスを体系化したものでもあります。そのため、規格を導入・運用していく過程で、自社の業務フローや製品開発において技術的な見直しや改善が自然と行われます。たとえば、IT業界では「ISO/IEC 27001」によって情報セキュリティ管理の体制が整えられ、最新のセキュリティ技術の導入が促進されることがあります。結果として、安全性とともに企業の競争力も高まるのです。
環境保護と安全の確保
ISOは、安全だけでなく環境への配慮も重視しています。たとえば、「ISO 14001」は環境マネジメントシステムに関する規格であり、企業が環境負荷を低減しながら持続可能な運営を行うための基準です。また、労働安全衛生に関する「ISO 45001」では、従業員の健康と職場の安全性の確保が求められます。これらの規格を導入することで、企業は社会的責任を果たしながら、安全で健全な組織運営を実現できます。
ISO 45001とは?職場での安全と健康を守る国際規格
数あるISO規格の中で、「ISO 45001」とは具体的にどのようなものなのでしょうか。
「ISO 45001」は、組織が労働安全衛生マネジメントシステムを構築し、運用するための国際規格です。2018年3月に発行された比較的新しい規格で、それまで世界的に広く利用されてきた「OHSAS 18001(英国規格協会が策定)」に代わる、唯一の国際規格として位置づけられています。
この規格の目的は、企業が自主的に労働安全衛生のリスクを管理し、従業員の負傷や疾病を予防するとともに、より安全で健康的な職場を提供することです。単に事故が起きてから対処するだけでなく、事故を未然に防ぐための仕組みを組織全体で作り上げ、継続的に改善していくことを求めています。
「OHSAS 18001」から「ISO 45001」への移行と進化
ISO 45001は、これまで多くの企業で採用されてきたOHSAS 18001(労働安全衛生評価シリーズ)の後継として、2018年に発行されました。
OHSAS 18001が英国発の規格であったのに対し、ISO 45001はISOによるグローバルな合意のもとで策定された点が大きな違いです。国際的な統一規格として、より包括的かつ実践的な内容に進化しており、以下の4つの特徴的な要素が加わった点に注目すべきです。
「組織の状況」の重視
ISO 45001では、組織が直面する外部・内部の課題や利害関係者のニーズ・期待を把握し、それに基づいて労働安全衛生リスクをマネジメントすることが求められます。これにより、単なる現場レベルの安全対策ではなく、経営戦略と一体化した労働安全衛生管理が実現します。たとえば、グローバル展開している企業では、各国の法規制や文化的背景を踏まえた対応が可能となります。
経営層のリーダーシップとコミットメント
ISO 45001は、従来の規格以上にトップマネジメントの関与を明確に求めています。経営層は単に方針を決定するだけでなく、リスクの把握、安全文化の醸成、人材教育の推進など、実務レベルにも深く関与する必要があります。この取り組みが組織全体に浸透することで、「安全は現場任せ」ではなく「組織全体の責任」として取り組む風土が生まれます。
従業員の協議と参加
職場の安全と健康を守るうえで欠かせないのが、実際に働いている従業員の声です。ISO 45001では、労働者やその代表がリスク評価や対策の検討に積極的に関与できる仕組みが求められています。これにより、現場のリアルな課題や改善提案が経営に反映されやすくなり、実効性の高い安全対策につながります。従業員のエンゲージメント向上や離職防止といった副次的な効果も期待できます。
ハイレベル構造(HLS)の採用
ISO 45001は、他のISO規格(ISO 9001・ISO 14001など)と共通の構造である「ハイレベル構造(HLS)」を採用しています。これにより、複数のISO規格を統合して運用することが容易になりました。たとえば、品質(ISO 9001)・環境(ISO 14001)・労働安全衛生(ISO 45001)をまとめてマネジメントする統合マネジメントシステム(IMS)の構築が可能となり、企業運営の効率化やコスト削減にもつながります。
なぜ今、ISO 45001が企業にとって重要なのか?
「なぜ、わざわざISO 45001を取得する必要があるのだろう?」と感じる方もいるかもしれません。しかし、この国際規格の重要性は、現代の企業経営においてますます高まっています。その理由は次の通りです。
労働災害の抜本的な防止とリスク低減
最も直接的なメリットは、労働災害の発生を大幅に減らせることです。ISO 45001は、危険源を特定し、そのリスクを評価し、具体的な対策を講じる一連のプロセスを体系化します。これにより、これまで見過ごされがちだった潜在的な危険を洗い出し、効果的な予防措置を講じることが可能になります。
労働災害が減れば、以下のようなコストも削減できます。
・休業補償、治療費
・事故調査、再発防止対策にかかる費用
・生産ラインの停止による損失
・企業の信用失墜による機会損失
つまり、ISO 45001は単なるコストではなく、むしろ労働災害による「見えないコスト」を削減し、企業の利益に貢献する「投資」と考えることができます。
コンプライアンスの強化と法的リスクの回避
労働安全衛生に関する法令は、年々厳格化されており、企業にはより高度な安全管理が求められています。ISO 45001の要求事項を満たすことは、これらの国内外の関連法令や規制を確実に遵守することに繋がります。
法令違反は、罰金や行政処分だけでなく、企業の社会的信用の失墜にも直結します。ISO 45001を導入することで、法的なリスクを最小限に抑え、健全な企業運営を実現できます。
企業価値とブランドイメージの向上
ISO 45001の認証取得は、企業が労働安全衛生に真剣に取り組んでいることの国際的な証明となります。これは、以下のような形で企業のブランドイメージと価値向上に貢献することができます。
①顧客からの信頼獲得:安全な製品やサービスを提供する企業として、顧客からの信頼が高まります。
②取引先からの評価向上: 特に、サプライチェーン全体での安全性を重視する大手企業や海外企業との取引において、ISO 45001認証は優位な条件となることがあります。
③投資家からの評価::ESG(環境・社会・ガバナンス)投資の観点から、従業員の安全衛生に配慮している企業は、持続可能性の高い企業として評価され、投資対象としての魅力が増します。
④公共事業の入札条件: 建設業や製造業など特定の分野では、公共事業の入札参加資格や、元請け・下請け企業の選定基準として、ISO 45001認証が求められるケースが増えています。
従業員のモチベーションと生産性の向上
安全で健康な職場環境は、従業員の心身の安全を確保し、安心して働ける基盤となります。これにより、従業員は仕事に集中でき、モチベーションやエンゲージメントが高まります。
従業員が「この会社は自分たちの安全を大切にしてくれる」と感じることで、離職率の低下、定着率の向上にも繋がり、優秀な人材の確保と育成にも貢献します。
グローバル市場での競争力強化
国際規格であるISO 45001は、世界中で認知されています。海外のパートナー企業との連携や海外市場への進出を考える企業にとって、共通の安全衛生基準を持つことは、ビジネスを円滑に進める上で大きな強みとなります。国際的な競争力を高めるためにも、ISO 45001は重要なツールとなるのです。
ISO 45001で求められる主な要素
では実際にISO 45001の認証を取得し、効果的に運用するためには、具体的にどのような要素が必要となるのでしょうか。ISO 45001は「ハイレベル構造(HLS)」に基づき、以下の10章構成で整理されています。
1 適用範囲2 引用規格3 用語及び定義4 組織の状況5 リーダーシップ及び働く人の参加6 計画7 支援8 運用9 パフォーマンス評価10 改善
特に次の4章〜10章が「要求事項(必須対応項目)」として、組織に実施が求められる内容なのでご紹介します。
4. 組織の状況
この章では、まず自社が置かれている外部・内部の状況を的確に把握することが求められます。たとえば、業界の動向や地域特性、組織文化、従業員構成などを踏まえて、安全衛生マネジメントに影響を及ぼす要因を明確にします。また、株主や顧客、従業員といった利害関係者の期待やニーズを理解し、それに基づいて労働安全衛生システムの適用範囲(スコープ)を定めることも必要です。これにより、安全対策を“現場だけの問題”として扱うのではなく、経営全体の課題として捉えることが可能になります。
5. リーダーシップ及び働く人の参加
ISO 45001では、トップマネジメントの積極的な関与が強く求められています。経営層は単に方針を示すだけでなく、労働安全衛生に対するリーダーシップを発揮し、必要な資源を確保し、目標達成に向けた支援を継続的に行う役割を担います。また、現場の従業員やその代表者が、安全衛生の仕組みづくりに参加できる体制を整えることも重要です。職場で実際に働く人々の声を反映させることで、より実効性の高い対策が実現され、組織全体の安全文化の成熟にもつながります。
6.計画
この章では、リスクと機会の特定および対応計画が中心となります。組織は、職場で起こり得るリスクを洗い出し、事故や健康被害を未然に防ぐための方策を計画的に講じる必要があります。また、関連する法的・規制的要求事項の把握も求められており、それらに適合した体制整備が不可欠です。さらに、明確な安全衛生目標を設定し、それを達成するための行動計画を立てることにより、継続的な改善活動が推進されます。
7. 支援
組織が計画を実行に移すうえで必要な支援要素も重要です。ISO 45001では、十分な人的・物的資源の確保に加えて、教育訓練を通じた従業員の能力向上が求められます。また、労働安全衛生に関する情報を社内外へ適切に伝達するためのコミュニケーション体制の整備も必要です。加えて、手順書や記録といった文書化された情報の管理も規定されており、ルールや実績が誰にでも明確に確認できる仕組みが求められます。
8. 運用
運用の章では、計画された対策を日々の業務の中で確実に実行することが求められます。具体的には、業務プロセスの中で発生する危険源を特定し、それに対する制御措置を講じることが中心です。また、緊急事態が発生した場合に備えて、事前の準備と訓練を含む「緊急対応計画」の策定・実施も義務付けられています。
9. パフォーマンス評価
組織が導入した労働安全衛生マネジメントシステムがどれだけ有効に機能しているかを確認するために、パフォーマンスのモニタリングや測定、分析が不可欠です。また、内部監査を定期的に実施し、不備や改善点を洗い出すことも求められています。さらに、経営層によるマネジメントレビューを通じて、全体の方向性や方針の見直しが図られ、システムの継続的な改善につながります。
10. 改善
最後の章では、不適合やインシデントが発生した場合の対応、そして是正措置の実施が焦点となります。単に問題を解決するだけでなく、再発防止の仕組みを構築することが求められます。また、日々の業務や現場から得られる気づきやデータを活用し、より安全で健康的な職場環境を目指して”継続的な改善”を推進することも大きなポイントです。
ISO 45001認証取得のメリット・デメリットを比較
ここまでISO 45001の重要性や内容について解説してきましたが、実際に認証取得を検討する上で、具体的なメリットとデメリットを把握しておくことは不可欠です。
ISO 45001取得のメリット
労働安全衛生管理体制の構築と強化
労働安全衛生に関する方針や手順が明確化され、組織全体で統一された管理体制を構築できます。これにより、リスクを特定し、効果的な対策を講じることが可能になります。
労働災害のリスク低減とコスト削減
リスクアセスメントを通じて危険を特定し、適切な対策を講じることで、労働災害の発生を未然に防止できます。これにより、事故対応や損害賠償、生産停止などに伴うコストの削減が期待できます。
従業員の満足度とエンゲージメントの向上
前の章でも述べたように、安全で健康的な職場環境は、従業員のモチベーションや満足度を高めることに繋がります。また、従業員が安全衛生活動に積極的に参加することで、組織全体のエンゲージメントが向上します。
企業イメージと信頼性の向上
ISO 45001の認証取得は、企業が労働安全衛生に真剣に取り組んでいる証明となり、顧客や取引先、地域社会、そして求職者からの信頼を獲得できます。
法令遵守とコンプライアンスの強化
ISO 45001は、関連する法令や規制の遵守を促進します。これにより、法的リスクの低減やコンプライアンス体制の強化を図ることができます。
公共事業の入札や取引先からの要求への対応
建設業や製造業などの分野では、ISO 45001の認証取得が公共事業の入札条件や取引先からの要求事項となる場合があります。認証を取得することで、ビジネスチャンスの拡大が期待されます。
採用活動におけるアピールポイント
安全で健康的な職場環境を提供していることを示すISO 45001の認証は、求職者に対して企業の魅力をアピールする強力な材料となります。特に、労働環境を重視する人は多いため、優秀な人材確保に有利に働きます。
ISO 45001のデメリット
認証取得と維持にかかるコスト
認証審査費用、コンサルティング料、社内研修費など、初期費用が必要です。また、取得後も定期的な内部監査や外部審査に関連する費用が継続的に発生します。これらの費用は、企業の規模によって大きく変動します。
内部リソースの負荷
文書整備、リスクアセスメント、教育訓練、定期監査の実施など、各種活動に相応の人員と時間が必要となります。大企業では専門部署を設けることも可能ですが、中小規模の企業では、これにより通常業務が圧迫される可能性があるため、事前の計画が重要です。
手間と形式への懸念
文書化の強化や報告義務が増えることで事務作業が増え、目的ではなく「形式」が先行してしまう懸念があります。実効性のない「形だけの運用」にならないように、定期的な見直しと従業員の意識づけが不可欠です。
専門的知識の必要性
労働安全衛生のリスク評価や適切な対策を実施するには専門知識が必要です。社内にノウハウがなければ、外部のコンサルタントの支援が不可欠となることがあります。
従業員の抵抗
新しいシステム導入や手順変更に対し、従業員が一時的に抵抗を示す可能性があります。丁寧な説明と、導入の意義を理解してもらうためのコミュニケーションが重要です。
これらのメリットとデメリットを十分に比較検討し、自社にとってISO 45001の取得が最善の選択であるかを判断することが重要です。
ISO 45001認証取得までの8ステップを具体的に解説!
ISO 45001の認証取得は、決して簡単な道のりではありませんが、適切な手順を踏めば着実に実現できます。ここでは、一般的な取得までのステップを解説します。
ステップ1:現状分析と目標設定
まず、企業の現在の労働安全衛生管理状況を詳細に調査します。既存の安全対策、管理体制、過去の労働災害やヒヤリハット事例などを洗い出し、ISO 45001の要求事項と比較して、「どの部分が不足しているのか」、「どこを改善する必要があるのか」を明確にします。同時に、ISO 45001を導入することで何を達成したいのか、具体的な目標を設定します。
ステップ2:推進体制の構築と責任者の任命
ISO 45001の導入に向けたプロジェクトチームを社内に設置します。経営層からの指示のもと、プロジェクトリーダーや各部門の担当者を決め、役割と責任を明確にします。また、必要な予算や人員などの資源を確保します。外部コンサルタントの活用もこの段階で検討すると良いでしょう。
ステップ3:労働安全衛生マネジメントシステムの設計と文書化
ISO 45001の要求事項に基づき、自社に合った労働安全衛生マネジメントシステムを設計します。
これらの文書化するにあたり、ISO 45001の「文書化された情報」の要求事項を満たすとともに、実際に現場で運用可能な内容である必要があります。
ステップ4:システムの実運用と従業員への周知・教育
作成したマネジメントシステムを実際に運用し始めます。従業員に対しては、新しいルールや手順、自身の役割と責任について徹底的な教育訓練を実施します。一方的に押し付けるのではなく、システムの導入が「なぜ必要なのか」「自分たちにどのようなメリットがあるのか」を丁寧に説明し、理解と協力を促すことがとても大切です。この段階で、PDCAサイクルを回し始めることになります。
ステップ5:内部監査の実施
システムが一定期間運用された後、社内の監査員による内部監査を実施します。内部監査は、マネジメントシステムがISO 45001の要求事項に適合しているか、適切に運用され、効果を発揮しているかを確認する重要なプロセスです。不適合や改善点が見つかった場合は、是正処置を講じ、システムを改善します。
ステップ6:マネジメントレビューの実施
経営層が定期的にマネジメントシステム全体を見直し、その適切性、妥当性、有効性を評価します。内部監査の結果、労働災害の発生状況、目標達成度、利害関係者からのフィードバックなどを基に、今後の改善の方向性や、方針・目標の見直しを行います。
ステップ7:認証審査の受審
上記のステップを経て、マネジメントシステムが十分に機能していると判断できた段階で、第三者のISO認証機関による認証審査を受けます。審査は通常、「第一段階審査(文書審査)」と「第二段階審査(現地審査)」の2段階で行われます。
第一段階審査:
主に文書化された情報がISO 45001の要求事項を満たしているかを確認します。
第二段階審査:
実際に現地でマネジメントシステムが運用され、文書通りに実施されているか、効果を発揮しているかを確認します。従業員へのインタビューなども行われます。
審査で指摘された不適合事項を是正し、認証機関が承認すれば、晴れてISO 45001認証が取得できます。
ステップ8:認証維持と継続的改善
認証取得はゴールではなく、スタート地点です。取得後も、定期的な内部監査、マネジメントレビュー、そして認証機関による定期審査(維持審査、更新審査)を受けることで、マネジメントシステムを継続的に改善し、安全な職場環境を維持・向上させていく必要があります。
まとめ
ISO 45001は、企業が従業員の安全と健康を体系的に管理するための強力なマネジメントシステムです。この世界共通ルールの導入は、単に労働災害を防止するだけでなく、企業の法令遵守、ブランドイメージ向上、従業員満足度向上、ひいてはグローバル市場における競争力強化といった多岐にわたるメリットをもたらします。
職場の安全は、すべての企業にとって極めて重要です。ISO 45001の取得を通じて、効果的な安全マネジメントシステムを構築し、従業員が安心して働ける環境を整えることは、企業の持続的な成長と発展を実現するためへと繋がります。
PDCAサイクルに基づいた継続的な改善を通じて、貴社の安全パフォーマンスを向上させ、強固な企業基盤を築きませんか?
まずは、現在の安全管理体制を見直し、ISO 45001の観点から改善点を見つけることから始めてみましょう。
LINXについて
株式会社リンクスは、最先端の技術を世界中から誰よりも早く発掘し、技術力と経験を持って製造現場に実装する、テクノロジープロバイダです。
私たちのミッション
「世界の天才たちの夢を、ビジネスに。 -技術立案、日本を取り戻す-」
私たちは、まだ世界から発見されていなかった天才たちが作り出した技術を送り届けています。しかし、ただ新しい技術を発見するだけではなく、それぞれの現場に適応できるよう、技術を磨き、お客様へ届けることをミッションとしています。
私たちのビジョン
「工場から人を消す -究極の生産効率の最適解を届ける-」
私たちリンクスは世界中から最適な技術を探し出し、組み合わせ、究極の生産効率を実現することで日本の国力を再び上げることを目指しています。
リンクス製品ページ