HALCONのキャリブレーション機能を用いることによって、レンズの歪みを補正できるだけでなく、世界座標系におけるカメラの3次元位置・姿勢情報を取得することが出来ます。この情報を用いることにより、カメラから取得した画像を世界座標系に変換することが出来ます。
左画像では、定規を斜め方向から撮影しています。このように機械的制約から計測面に対して垂直にカメラを設置できないような場合であっても、HALCONではキャリブレーションを行うことでレンズの歪みを補正し、さらに真上から見た画像に変換することで高精度計測を実現できます。
ここではHALCONのキャリブレーション機能を用いて得られる情報を使って、左の画像を真上から見た画像に変換します。
HALCONでは、左画像のようにキャリブレーションプレートを10枚程度撮影するだけで、内部的に計算を行いキャリブレーションすることができます。予め精確に計測したプレート上の黒点の位置情報を内部的に保持しておき、その情報と画像から検出したプレート上の黒点位置情報を比較・解析することで、レンズ歪みやカメラの位置・姿勢情報を取得することができます。
キャリブレーションの結果を利用して、撮影した画像を真上から見た画像に変換しました。
HALCONではこのようにハード的な制限を補うための機能が充実しており、また容易に利用することができます。