CASE適用事例

2022.06.29

医療/製薬
エンベデッドビジョン

卓上型医療診断システムのSoC化

お客様: 卓上型医療診断システムを開発されているお客様

課題: 認証取得に多くの時間を要するので部材変更・ディスコンは致命傷

実現したこと: SoCにて完結し、PC不要となり、長期供給性確保

 

卓上型医療診断システム

装置システム概要

・2台のカメラ
・対象物を診断するための装置制御
・操作および画像表示のためのディスプレイ

医療装置にとって大きな課題となるのが『認証』です。さらに頭の痛いのが、装置に使用している部品のディスコンです。ディスコンになってしまうと、部材変更を余儀なくされます。そうすると、膨大な時間とコストをかけて開発して認証まで通したのに、もう一度、システムの再開発を行い、再認証を行うことが必要となってしまいます。

今回の事例のお客様も同じ課題を抱えていました。その課題に対する対応の歴史を紹介します。

1990年: PCでシステムを構築
コストは高く、サイズも大きいのですがこの当時はPCを使用するしか手段がありませんでした。
使用しているPCがディスコンになると、別のPCに置き換えていました。

2000年: SBC(シングルボードコンピュータ)に移行
コストを安く、サイズを小さくすることができました。
しかしながら Windows / Intel CPU であるため、SBCのディスコンという悩みは依然として残っていました。

2010年: 完全組み込みに移行
SBCをSoCとFPGAに置き換えることに成功し、遂にディスコンという悩みから解放されます。
膨大な開発工数をかけ画像処理系はすべてFPGAに作り込みを行いました。SoCはこの当時はまだ非力であったため表示系用途のみで利用されていました。

2010年には非力だったSoCは、機能性が格段に向上し、周辺IFも拡充されていきます。例えば、カメラはMIPIで、ディスプレイはHDMIで、装置制御はEthernetで、というかたちで、SoCの周辺IFによる通信が可能となりました。

そして、2020年、さらなる小型に、低コストに、開発工数を削減できる提案をリンクスから行いました。

リンクスのエンベデッドビジョンソリューション

SoCで完結するシステム

・SoCの周辺IFによりディスプレイや装置制御部との通信を実現
・ARM + GPU を用いたソフト処理によりすべての制御を実現
・性能を維持しながら低コストを実現

リンクスは、お客様が求める機能をすべて実現するボードを提供しました。いくつか例を紹介します。

SoCとしてi.MX8Mを選択
システムの要求仕様、そして何より長期供給の点で優れているSoCを選択しました。

RGBディスプレイ表示
お客様からRGBディスプレイをつなぎたいという要望がありました。そこで、RGBのチップを搭載し、この部分をLinuxから叩けるように、Linuxのドライバーを開発して提供しました。

CAN通信による制御系との通信
制御系の通信においては、やはりディスコンを避けたいということで自動車用の通信規格であるCAN通信を使いたいという要望がありました。そこで、CAN通信用のチップを搭載し、Linuxからメッセージを出せるように開発を行いました。

各種カメラに対応
モノクロ/カラー、グローバルシャッター/ローリングシャッターなど、どのようなカメラでもLinux環境下で接続できるように対応しました。

今回の事例では、お客様のアイデアに伴走しながら、企画・構想を繰り返し、これが欲しかったという機能をすべて実装したボードを提供させていただきました。
SoCでシステムを完結することにより、長期供給性が確保でき、ディスコンの悩みから解放されました。そして、FPGAを外すことで、装置価格としても開発工数としても低コスト化を実現することができました。

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