●物流業界を取り巻く課題
物流業界では、ハンディデバイスを用いたコード読み取りによりモノの管理を行なっています。しかしながら、大量なダンボール上のコードを作業員がスキャンをするため膨大な工数がかかっています。本作業工数の削減が急務となっています。日本システムウエア様では、本課題を解決するためのOCRソリューションを開発されています。
ハンディターミナルに代わるソリューションとして、設置型カメラを用いる手法があります。しかし、コードサイズに依っては読み取り不可能なケースもあります。そこで、文字の読み取りも併用することで課題解決が図られており、HALCONのDeep OCR機能が用いられています。
Deep OCRは、文字の向きフォントに依存することなく高精度に文字を認識することが可能です。したがって、ダンボールが不整列の状況下であっても、高い効果を発揮します。
実際の読み取り結果を以下に示します。左図のように文字が上下反転している場合や右図のように文字同士が隣接していて文字領域の抽出が困難な場合など、既存のルールベース処理での対応が困難な課題であってもDeep OCRは高い性能を発揮します。複雑な前処理は必要なく、画像を読み取り関数に渡すだけで文字領域の検出・分類といった処理を実行します。
日本システムウエア様では、現在パイロットユーザ様にてフィールドテストを実施しており、量産に向けた開発が進んでいます。
また、エッジ処理/クラウドなどお客様のご用途に合わせた柔軟な構成が可能となっており、検品作業工数の削減に大幅に貢献できるソリューションとして、物流業界で大きく期待されています。