MVTec Software HALCON マシンビジョン構築ライブラリ HALCON

HALCONは2,000もの高機能な関数群を自在に組み合わせることで、効率的な画像処理システムを構築できる先駆的ツールです。
開発工数を大きく削減できる優れた開発環境が付属し、作成したスクリプト型プログラムは、 C++、VB、C#コードへ自動変換することで、容易にアプリケーションに組み込めます。

HALCON Progress Edition新機能

HALCON Progress Editionでは、コアな画像処理機能の高機能化や、開発環境の更なる改善に加えて、ディープラーニング機能が標準搭載されています。既存のルールベース画像処理に加えて、よりよい生産性向上を実現するディープラーニング機能を、ぜひご活用ください。

グローバルアノマリー検出

ファクトリーオートメーション業界は日々生産工程の改善に力を注いでおり、不良品の製造工場ではないという理由から、十分なトレーニングデータを収集することが難しく、質の高いトレーニングを実施できないという背景があります。
そこで、良品だけで学習可能なアノマリー検出の発展系としてグローバルアノマリー検出が搭載されています。
グローバルアノマリー検出により、これまで以上に人間の感覚に近い判断が実現可能になります。

本機能により、これまでアノマリー検出が苦手としていた有り無し検査や位置ずれといった大局的な検査も実現します。下図のような基板外観検査にも適用可能です。

Deep Learning

ヒートマップ

分類処理とほぼ同等の時間で、各クラスに対するディープラーニングネットワークの反応個所を表す「ヒートマップ」を取得できます。Guided Grad-CAMでは、欠陥領域を高精度に捉えることが可能になっており、計測やブロブ処理などの後処理との連携がこれまで以上に容易になります。アプリケーションによってはセグメンテーションの代替として利用可能ですので、アノテーションコストを抑えつつディープラーニングアプリケーションを開発いただけます。

AI² – AIアクセラレータ対応

ディープラーニングの処理速度を向上させる高速化フレームワーク AI²(AIアクセラレータ)に対応しています。AI²ではTensorRTとOpenVINO, Hailoをサポートしており、ハードウェアの性能を最大限に活用することができます。

DeepLearning主要機能

産業用画像処理で求められている「画像分類」「オブジェクト検出」「セグメンテーション」「アノマリー検出」の機能を搭載しています。

Deep Learning + マシンビジョンの融合:Diffusion

欠陥検出・分類などにディープラーニングを活用するだけでなく、既存ルールベース機能の性能を向上させる1つのエッセンスとして、ディープラーニングの活用を進めています。その最初の取り組みとして、ディープラーニングをベースとするOCR、エッジ検出を搭載しています。

DeepOCR

Deep OCRは、文字領域の抽出も、文字読み取りも、ディープラーニングを用いて包括的に実行します。画像上の「文字らしさ」が、キャラクタースコアで表され、「ひとかたまりのワードらしさ」が、リンクスコアで表されます。 Deep OCRは内部的にこれらのスコアを使って★文字領域を検出し、各領域の文字をディープラーニングで判断します。これにより、文字の検出性能と、読取の性能が大幅に向上しています。

Deep OCRに学習機能の追加

ロバストな読み取りを行うDeep OCRに、トレーニング機能が追加されます。
劣悪な照明条件による低コントラスト画像や独自フォントなど、ユーザーに合わせたネットワークを作成いただけます。
学習方法も既存のディープラーニングと全く同じですので、特に複雑な手順は必要ありません。

3Dグリッピングポイント検出

ばら積みピッキングは、3D認識における解決したい課題の一つです。「3Dグリッピングポイント検出」は、ディープラーニングを活用することによりCADデータレス・高精度検出の両者を実現しています。すでに学習済みのネットワークによる学習レスでピッキングアプリケーションを開発いただけます。 また、HALCONは、ハンドアイキャリブレーション・座標変換機能も搭載しており、ピッキングアプリケーションを一気通貫で開発することが可能です。

ディープラーニングベースエッジ検出

本機能はパラメーター調整や前処理の手間をかけずに、主要なエッジを正確に検出できる新機能です。事前トレーニングされた初期ネットワークを使うだけでも十分に機能しますが、 アプリケーションに特化した特定のエッジだけを抽出する場合でも、10枚ほどの追加トレーニングを実施することで対応可能です。

コアな画像処理機能の追加、高機能化

  • さらなる精度向上:データコード認識

    物流業界などにて、低解像度データコードの読み取り需要が高まっています。本改善により、特にサイズが16×16ピクセル以下の小さなデータコードの認識性能が向上しています。21.11と比較して、認識精度が最大50%も向上しました。

  • 統合開発環境の改良:HDevelop

    統合開発環境HDevelopがさらに改良されます。ROI描画時の透過率設定やオペレーターウィンドウの視認性向上など、これまで以上に開発効率が向上しています。