ALITHEON FeaturePrintシステム
製品の品質管理の観点でトレーサビリティの重要性が高まっていますが、一貫したトレースのための刻印・コード貼付ができる製品は10%未満と言われています。
「FeaturePrintシステム」は、物体固有の模様のテクスチャーを用いた非接触の個体識別「トレーサビリティ」を実現します。
コンテンツ
FeaturePrintシステムの概要
自動車部品、電子機器、金塊、衣料等、肉眼による個体識別が困難な物体は数多くあります。
一方、これらの表面には物体固有の微細な模様や傷などのテクスチャー「FeaturePrint」が存在します。
AlitheonのFeaturePrintシステムは、画像からFeaturePrintのデータ(FeaturePrintID)抽出・独自の照合処理により物体の個体識別を実現します
FeaturePrintシステムの原理
Alitheonのソフトウェア技術であるFeaturePrintシステムは、撮像した対象物の表面テクスチャ(模様)から特徴となる点(Point of Interest )を約10万点ほど取得します。
このPoint of Interestは、それぞれ一つのポイント毎に輝度、周辺輝度、輝度勾配等、複数の特徴パラメータ持ちます。
抽出された約10万点のPoint of Interestから個体同士の共通項は省かれ、数千点のユニークなPoint of Interestのみを各個体の情報として残します。
識別時に管理するために、個体のそれぞれの特徴パラメータや、ポイント同士の位置関係を内包した特殊な数理データ(FeaturePrintID)を生成します。
FeaturePrintIDが生成された時点で画像データは不要となり、FeaturePrintIDのみで識別を行います。
生成されたFeaturePrintIDとデータベースに登録されているFeaturePrintID同士の探索を実施することで識別します。
製品実績(一部)
欧米におけるFeaturePrintシステムの実績(一部)をご紹介いたします。製造業では、刻印やコード貼付が難しい製品に対して活用が進んでいます。
また、偽造品流出防止の観点から、正規品の識別を目的としてコンシューマー市場での活用実績も増えています。
活用例
FeaturePrintシステムの活用例をご紹介します。
生産設備データとの紐付けによる品質保証
個体識別の実現により、生産設備から得られるデータと製造物の紐付けが可能になります。
これにより、設備稼働データの変動が与える製品品質への影響を相関づけることができます。
ここで得られた情報を基に設備改善計画の立案・実行が容易になり、品質向上へ大きく貢献します。
この改善を繰り返すことで、究極的には、設備稼働データのみで製品の品質保証が可能となり、未来の実現を目指した活用が行われています。欠陥製品と同ロット製品の特定・追跡
本システムを用いて、工場出荷前に対象製品のFeaturePrint IDデータを蓄積します。
その後、出荷された製品に対して事前に蓄積されたFeaturePrint IDデータと照合することにより個体識別を可能にします。
したがって、「FeaturePrintシステム」を利用することにより、市場で欠陥製品を発見した際にロット単位ではなく個体単位で特定することができます。
バーコードや刻印ができない製品に対しても、欠陥疑いのある製品の特定が可能となり、容易にトレーサビリティの実現を可能にします。