2019年3月12日
リンクスは、2019年2月より、高度な画像処理を可能にするため、「Basler ace U」「Basler ace L」に、口径食*を補正する機能を新たに搭載し、提供を開始しています。
今回、「Basler ace U」、「Basler ace L」に「ビネッティング補正」機能(特許申請中)と呼ばれる新しいFPGA技術を搭載しました。
口径食とは、センサーサイズの大きなカメラに対して、レンズのイメージサークルが小さい時に発生する現象です。この現象が発生すると画像の周囲が暗くぼやけてしまうため、細かい検査が困難になります。多くの場合、対応イメージサークルの大きい大型レンズに取り替えることで、口径食は解決できますが、コストが増大してしまいます。
Baslerの「ビネッティング補正」機能を使用すれば、Basler 社独自の開発手法でこのような不具合を補正し、レンズの交換にかかるコストを削減することが可能です。この機能では、カメラのキャリブレーションを1回実施するだけで、撮影時にカメラ内に保存した補正値を自動的に適用し、フレームレートや画質への影響を抑えることができます。そのため、1.1インチのソニー社製IMX304センサーやIMX253センサーと1インチレンズを組み合わせた場合でも、口径食の発生を防ぐことが出来るため、イメージサークルの大きいレンズに取り替える必要がなくなります。
「ビネッティング補正」機能は、ace U、ace Lの一部のGigE対応モデルとUSB 3.0対応モデルで使用することができます。
⋆口径食(こうけいしょく):光学上の概念。画像中心部と周辺部に明るさの差が発生(周辺光量の低下という)することの一つの原因である。