MVTec Software HALCON HALCON 12新機能
2014年11月15日、HALCONの待望の新バージョン『12』が世界で一斉にリリースとなります。
HALCON12は、これまでに搭載されてきた豊富な画像処理機能・開発環境をより洗練されたものにし、高速化や使いやすさ、機能面など様々な面で進化を遂げています。
ここでは、HALCON12の新機能を一部抜粋して紹介します。
HDevelopがパラレルプログラミングに対応
HALCONの開発環境HDevelopに、マルチスレッドプログラミング機能が搭載されました。
簡単な宣言で処理を別スレッドで動作させることが可能です。
複雑なスレッド間同期を容易に実現する「メッセージキュー」を用いることで、実際のアプリケーションを想定した画像処理機能検証をHDevelop上で実施することが可能です。進化したキャリブレーション
精密な検査・計測に欠かせないキャリブレーション。
この作業を簡素化する新型プレートとアルゴリズムが用意されました。
新型プレートでは、少ない画像枚数でも、プレートが視野からはみ出しても、安定かつ精度の高いキャリブレーションが可能です。
フォーカスの合う面を任意に調整できるチルトレンズ(シャインプルーフ)光学系にも対応し、チルトレンズを用いたステレオビジョンなど、新たな可能性を提供します。3次元機能の拡張
3次元データ同士でマッチングを行うサーフェスマッチングが変形にも対応しました。
単純な拡大縮小はもちろん、曲り、局所変形なども許容し、3次元アプリケーションの可能性を広げる革新的な機能になっています。
また、通常のサーフェスマッチングも、特にノイジーなデータや3次元点群数が少ない場合においても、従来よりロバストなマッチングが可能となっています。
また、連続したステレオ画像から3次元的なモーションを算出する「シーンフロー」と呼ばれる新技術が搭載されています。
3次元での動体解析という新たな可能性を提供します。OCRやバーコードなどの既存機能の劇的改善
画像処理において重要な機能のいくつかに対して、精度の向上に重きをおいて機能のブラッシュアップが行われています。特にOCRとバーコード読み取りに関しては、まったく新しいアルゴリズムが搭載されており、新機能と呼べるほど劇的な進化を遂げています。
従来のOCRでは、読み取る文字を抽出するために、HALCONの持つ様々な機能を駆使することで、如何にロバストな認識を実現するかがユーザーの腕の見せ所となっていました。HALCON 12では、パラメータのチューニングを要せず、たった数行をコールするだけで自動で画像中から文字を抽出・読み取りを行うことが可能です。ユーザー待望の機能:Visual Studioプラグイン、デジタルI/Oインタフェース
HALCON12 では「VisualStudioプラグイン」が準備され、Visual StudioでHALCONの画像やデータを容易に確認することが出来るようになりました。
システム開発終盤での動作確認やアルゴリズム・パラメータ調整の際に大きな力を発揮する、HALCONユーザー待望の機能です。また、デジタルI/Oとのインタフェースも実装されました。
外部機器の制御をHALCONから行うことが可能です。
Contecを含む数社のI/Oボードとのインタフェースから提供を開始し、画像入力インターフェース同様に順次拡張を行っていきます。