内製開発の柔軟性と汎用ツールの使い勝手を両立し、全世界77拠点への展開を加速
日本初のオイルシールメーカーとして、自動車、電子機器、住宅設備など多種多彩な部品を開発・製造する総合部品メーカーであるNOK株式会社様。同社の生産技術開発の拠点である湘南R&Dセンターでは、事業競争力の源泉として装置・機器の内製化を強力に推進しています。その中で、外観検査の自動化とコスト低減を両立させる切り札として「MERLIC」が採用されました。
- 主要製品

【背景と課題】
汎用画像処理デバイスへの依存による「高コスト体質」からの脱却
NOK様では2000年代、画像処理ソフトの完全内製化により、低コストかつ高度な自動検査機を数千台規模で展開することに成功していました。しかし、2010年代に入ると、現場のニーズはより手軽な「汎用画像処理デバイス(スマートカメラ等)」へとシフトしました。
その結果、以下の課題に直面することとなりました。
- 慢性的な高コスト:市販の画像処理デバイスは高価であり、量産展開においてコストが膨らむ要因となっていました。
- 内製ツールの普及不足:自社開発の汎用デバイスを試みたものの、市販品に比べ操作性や拡張性で劣り、社内での普及・定着が進みませんでした。
- スイッチングコストの壁:特定メーカーのデバイスに慣れ親しんだ現場にとって、新しい仕組みへの乗り換え負荷が大きく、進化が停滞していました
【背景と課題】
「ノーコード」と「HALCONベース」がもたらす圧倒的な開発効率
NOK様はこれらの課題を打破するため、オールインワン画像処理ソフト「MERLIC」を導入しました。数あるソリューションの中からMERLICを選定した理由は、主に3つのポイントに集約されます。
1. ノーコードによる現場負荷の最小化
プログラミング不要のノーコードツールであるため、市販の画像処理デバイスに慣れた現場担当者でも、既存の知識を流用して直感的に操作できます。これにより、導入時の教育コストと心理的ハードルを大幅に下げることが可能になりました。

2. HALCONベースの信頼性と拡張性
世界標準の画像処理ライブラリ「HALCON」をベースとしているため、最新のアルゴリズムやディープラーニング機能を安価かつ迅速に適用できます。R&D部門が高度な処理を組み込み、現場がそれを簡単に使うという理想的な役割分担が実現しました。
3. 「エクステンションツール」による無限の可能性
MERLICの最大の特徴である「エクステンションツール」を活用。R&D部門が特定の現場ニーズ(例:特殊な通信や特殊外観検査)に合わせた専用ツールを一つ開発すれば、全世界77拠点のユーザーがそれを標準機能として即座に利用できます。

【戦略的な普及活動】
「作って終わり」にしない。ポータルサイトによるコミュニケーション
NOK様では、MERLICを単なるツールとして導入するだけでなく、継続的に効果を出し続けるための戦略を推進しています。その中核が「NOK画像処理ポータル」です。
- 需要喚起とサポート:全世界の従業員が閲覧可能なポータル上で、開発したソリューションの詳細やFAQ、各種ダウンロードを提供。
- KPIによる可視化:導入による効果金額や開発進捗、リード数を常にモニタリングし、サステナブルな原価低減を実現しています。

【導入の効果と今後の展望】
常に最先端のソフトを使い続けられる「サステナブルな仕組み」の構築
MERLICの導入により、NOK様は以下の成果を手に入れました。
- 開発工数の劇的な削減:乗り換え容易・機能追加容易・業務引継ぎ容易な体制が整いました。
- AI/ディープラーニングの民主化:高度なAI技術を、現場レベルで手軽に量産機へ適用できる道筋ができました。







