STEP1: 立体形状計測
光切断法は、多くのお客様の元で広く活用されている三次元計測手法です。
まず、スリット光(シートレーザ光)を対象物に照射し、その様子を撮影した画像がら、レーザが映っている位置を算出します。
その後、事前のキャリブレーションによって算出されているカメラとレーザの位置関係に基づき、レーザが照射されている箇所の三次元位置を計測します。
これを、対象物を移動させながら(または、レーザとカメラを移動させながら)撮影を繰り返すことで、対象物の立体形状を復元することができます。
※HALCONによる光切断法の詳細は以下を御参照ください。
https://linx.jp/product/mvtec/halcon/
|
図2 光切断システムイメージと結果画像例
|
|
また、三次元形状計測を行う方法としては、二台のカメラを用いるステレオ計測手法もあります。
これは、事前にキャリブレーションによって左右のカメラの内部パラメータと左右のカメラの位置関係を算出しておき、左右のカメラの見え方の違いから、対象物の立体形状を正確に算出する方法です。
|
|
図3 ステレオ計測システムイメージと結果画像例
|
|
STEP2: 複数視点から計測した結果の合成
三次元計測システム(光切断またはステレオ)では、計測対象物自身の影による隠れ(オクルージョン)などにより、計測できない箇所がどうしても発生します。極端な話、撮像面の背面は、どうしても計測することができません。
|
|
そこで、複数の方向から三次元計測を行うことで、計測箇所を増やすことが考えられます。
ただし、複数方向から計測した結果を単純にならべるだけでは、対象物の全体的な形状を正しく復元することはできません。複数方向からの計測結果を正しく合成するためには、各計測装置の相対的な位置関係を事前に明確にしておく必要があります。
HALCONでは、キャリブレーションにより、計測装置ごとの位置関係を正確に算出することができます。
この位置関係を用いて、例えばシステム2、3、4で計測した三次元位置を、システム1が持つ座標系における位置に変換できます(座標変換)。
|
図4 運用イメージ
|
|
|
STEP3: 断面計測
隠れの無い立体形状計測結果の活用例として、無限長物体の断面計測があります。
まず、立体形状データから特定断面部のデータを抽出します。
これを、本来設置することができない無限長物体の長手方向に配置した仮想的なカメラ座標系における三次元位置に変換します。
この結果を、仮想カメラの仮想的な画像に投影することで、断面画像を取得することができます。
この断面画像における形状計測によって、任意の箇所の寸法計測が可能になります。
|
|
図5 システム構成と断面検査の例
|
|