自律型マシンビジョンが突破する時間的・技術的障壁 Inspekto S70が搭載する独自AI技術「AMV-AI」のご紹介


Inspekto S70が乗り越えるユーザー依存の障壁

マシンビジョンが担う役割として、外観検査を人間が行うところからの解放は大きなテーマとして残りますが、現状は未だ目視検査が残る領域は大きく、自動化・省人化に向けて課題を残している企業も多く存在します。本号ではこの課題解決の一助となるInspekto S70が持つ独自機能についてご紹介します。

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未だ残る目視検査…自動化への障壁をどう取り払うのか

外観検査の自動化は、今後も残り続ける1つの大きなテーマです。これを実現しきれない理由は種々あります。

  ●「最新技術では実現できない検査」として技術的な課題を抱えている場合
  ●「社内に技術者がいない」「実現するための費用が高い」
     「実現に向けて社内リソースを割けない」といった課題を抱えている場合

特に2点目に関しては、最新技術に目を向ければ突破できる障壁も、別の要因によって課題解決に至らないケースも存在します。
Inspekto S70は、上述の2点目の課題レベルに対応した製品であり、課題解決に向けた検討を時間的リスクなく進めることができる製品です。

Inspekto S70が持つ、即時検査を可能とするメリット

Inspekto S70は、スマートカメラの「手軽さ」と、既存のマシンビジョン技術が持つ「課題解決力」の両メリットを兼ね備える装置として、「自律型マシンビジョン」という新たな市場を創出し、これまで時間的・技術的制約によって叶わなかった課題を解決する可能性を秘めています。

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時間的制約の突破:1時間で検査開始可能なハードとソフト構成

従来のマシンビジョンでは、カメラ・レンズ・照明等を全て最初から選定し、ソフトウェアの開発工数はその多少を問わず必須の項目です。社内に技術的知見のないユーザー様はもちろん、社内にエンジニアを持つユーザー様にとっても、他の課題との兼ね合いで、「できることが分かっていても取り組めない」といったケースが存在します。そういった場合、外部リソースを頼るケースが多く存在し、そこにかかる時間的コストが壁となるケースが多いのが現状です。
この壁を、「世界初自律型マシンビジョン」のInspekto S70が乗り越えます。マシンビジョン業界における最大公約数的な部品構成を実現し、ハードウェアのセットアップを30分、対象物の特徴を平均15分で自律的に学習し、1時間以内での検査開始を可能とします。これは同時に、PoC(概念検証)が1時間で完了することを示しており、Time to Marketに大きく貢献できます。この「自律的な学習」については次節で詳述します。

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技術的制約の突破:AMV-AIによる目視検査工程のAI置換

Inspekto S70のもう一方の特徴的なポイントは、技術的なハードルを突破するINSPETO社独自開発の3種のAI技術「AMV-AI」です。この3つのAIは、製造現場における目視検査員の検査過程を一気通貫になぞるよう自律的に学習、動作します。各AIを下記に紹介します。

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1st AI Engine : 見るAI

人間が対象物を見るとき、脳が目の瞳孔等の調整の指示を出し、周囲環境の明るさに依らず「対象物が見えやすい見え方」をするよう無意識に調整しています。「見るAI」は、この「目への指令」を「カメラ・照明への指令」に置換します。具体的には露光時間やフォーカスを自動調整し「検査しやすい画像」を撮像します。また本製品はHDR画像の撮像に対応しています。

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2nd AI Engine:見つけるAI

人間の目視検査工程では、視野内から対象物を「見つける」作業も存在します。これをAIに置換したのが「見つけるAI」です。学習時の最初の1枚目の画像に対してマウスで検査領域を指定するだけで、以降は自動で視野内に入ってきた対象物を検出します。

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3rd AI Engine:検査するAI

人間の検査工程でも、多くの場合「正常品と比較」して、正常品には無いもの(欠けや傷など)を発見したらNGと判断するケースが多く存在します。「検査するAI」はこの人間の判断手法を模した検査を行い、NG箇所まで明示します。また、トレーサビリティ機能も備え、NGを検出した時刻とその画像も後から確認可能です。

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その他新機能

Inspekto S70のその他の大きなアップデートの目玉として、照明などの光学システムの高性能化を実施しております。この照明付きのシステムがInspekto S70 Gen.2としてリリースされました。照明部分は各方向が別々に制御されているため、システムが自律的に照明の方向を制御し、光の方向と強度が異なる複数枚の撮像が可能です。これらの画像を合成して、1枚の反射のないHDR画像を作成します。これにより、反射の強い物体に対しても反射の少ない画像を生成することが可能となり、検査精度の確実な向上が見込まれます。

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Inspekto S70製品紹介ウェビナーのご案内

リンクスでは、5/28(金)にInspekto S70の製品紹介ウェビナーを実施いたします。本稿にてお伝えしている、Inspekto S70の製品特長や海外事例、そして実製品を用いてのデモンストレーションをご覧いただけます。

【日時】5/28(金)13:30~

皆様のご参加をお待ちしております。
※3/29(月)に実施したInspekto S70製品紹介ウェビナーと同内容です。

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