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HALCON19.11 Progress Edition新機能
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新機能「Anomaly Detection」
ディープラーニングの分類機能を用いて良否判定を行う場合、通常、良品・不良品それぞれの画像を数百枚準備してトレーニングを行う必要があります。しかし、実際のアプリケーションでは、不良品の画像を十分な数だけ集めることが難しく、それがディープラーニング導入の障壁になることがあります。「Anomaly Detection」は、比較的少数の良品画像だけでトレーニングすることができる良否判定機能です。
判定結果として、画像全体に対するスコアが出力されますので、そのスコアを用いて良否判定を行えます。また、スコアの算出基準となる画像「Anomaly Map」も出力されますので、そのマップに対してお客様独自の画像処理を適用して、アプリケーションに応じた独自の判定処理を行うことも可能です。
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新機能「高速・高性能なヒートマップ出力機能」
ディープラーニングによる分類処理を行う際、画像上のどの部分に反応して、そのクラスに分類したのかを表すことができる「Heat Map」は、判定の信頼性を向上させるうえで重要な機能です。この「Heat Map」が、HALCON19.11 Progress Editionで大幅に機能向上・高速化しました。
通常のディープラーニング分類処理とほぼ同等の時間で、各クラスに対するディープラーニングネットワークの反応個所を表す「Raw Heatmap」を取得できます。これを用いて、直感的な結果表示を行うこともできますし、アプリケーションに応じた独自の判定処理を加えることも可能となります。
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新機能「Box Finder」
新たな3次元機能として、様々なサイズの「箱」の3次元位置姿勢を、簡単に検出できるようになりました。見つけたい箱の3辺のサイズを指定するだけで、3次元計測データの中からHALCONが自動的にその大きさの箱の位置姿勢を検出します。サイズ指定は厳密な値である必要は無く、最小サイズと最大サイズを指定して、その範囲内の箱を見つけることもできます。この機能は、多種多様なサイズの箱が使用される物流・製薬業界で特に有効な機能です。
これらに加え、ディープラーニングネットワークの標準規格ともいえるONNXへの対応、バーコード・データコード読取性能の大幅な向上など、HALCON19.11 Progress Editionには多くの機能追加・改善が施されています。今後も半年ごとに有用な新機能が追加されていきますので、HALCON Progress Editionの進化に、今後ともご期待ください。
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