この度、リンクスでは世界のハイパースペクトルイメージングをリードするフィンランドSpecim社によって作られた、世界初の産業用途特化型ハイパースペクトルカメラ「SPECIM FXシリーズ」の新たなライナップとして、中赤外線向けハイパースペクトルカメラ「FX50」の取り扱いを開始しました。
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近赤外を超える中赤外のハイパースペクトルイメージングがやってきた
中赤外のハイパースペクトルカメラ自体はこれまで市場に存在してはいましたが、「非常に高額である」「温度影響による不安定さ」等の理由から、産業向けにインラインで使われることはおろか、研究用途としても限られたラボにしか配備されていませんでした。
今回、Specim社は中赤外向けハイパースペクトルカメラの小型化、低コスト化に成功し、新商品「FX50」をリリースし、産業利用特化ハイパースペクトルカメラ「FXシリーズ」のラインナップを拡充しました。
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ライン設置、装置への組み込みに必要な全てを内蔵
FX50には既存ラインへの設置や、装置に組み込むために必要な全ての機能が搭載されています。ハイパースペクトルカメラを取り扱う上で大きなハードルとなる、様々なデータ補正等は、内蔵された高性能プロセッサで処理されるため、複雑な後処理を気にすることなく、カメラから出力されるイメージを取り扱うことができます。
・GigEスタンダードのインターフェースで、連携するソフトウェアを選ばない。
・スペクトルキャリブレーション、収差補正、Bad Pixel補正は全て内蔵プロセッサで補正。
・SDK、JSON-RPCによるカメラコントロールで、ソフトウェア開発を容易に。
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長時間運用でも安定したデータ取得が可能に
中赤外ハイパースペクトルカメラで安定した撮像結果を得るために最も重要な要素が、筐体の温度管理です。熱を帯びる波長を捉える中赤外線カメラでは、筐体の温度管理がデータ取得の安定性に大きく影響します。これまでの中赤外線ハイパースペクトルカメラが、産業向けの長時間利用で耐えられなかった大きな理由が、この温度管理の不安定さにありました。
その問題をクリアするために「FX50」は高度な温度スタビライザー機能を搭載。内蔵プロセッサによる温度モニタリングと高性能な空冷機構を組み合わせることで、筐体の小型化に成功しつつ、工場内での連続運転でも安定したデータの取得が可能になりました。
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