SCADA / HMI / レポーティングツール zenonとは

この度リンクスはオーストリア COPA-DATA社の【zenon】(ゼノン)の販売を新規に開始しました。
zenonはSCADA(Supervisory Control And Data Acquisition)システムを中核としたオートメーションソフトウェアです。
自動車業界、食品・飲料業界、製薬業界などを中心に、全世界で10万以上のzenonシステムが90カ国以上で稼働しており、豊富な実績を誇ります。

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COPA-DATA社会社紹介

オーストリア ザルツブルクに本社を構えるCOPA-DATA社は、1987年の創業以来、30年に渡ってSCADA(Supervisory Control And Data Acquisition) / HMI(Human Machine Interface) / レポーティングツールの開発に専念してきた、オートメーションソフトウェアの専業メーカーです。
COPA-DATA社の中核となっているのがzenonであり、100%独立系のオートメーションソフトウェアメーカーとして著しい成長を続けています。

また近年では、SCADAが持つオートメーション機器との接続性やデータ表示・解析技術がIndustrial IoT(IIoT)の分野で脚光を浴びており、IIoTの分野でも大きな存在感を持つに至っています。その証左として、Microsoft社の年次のパートナーイベント「Microsoft Inspire」において、世界115カ国から寄せられる約3000のノミネートの中から、2016年、2017年と2年連続でアワードを受賞しています。
特にIoT部門での受賞となった2017年の、ボトル製造装置メーカー KHS社における装置の予兆保全サービスを実現した事例が大きな注目を浴びています。

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そもそもSCADAとは

SCADAはSupervisory Control And Data Acquisitionの名の通り、工場やプラントの機器からのデータを収集し、工場やプラントを集中的に監視制御するシステムです。
例えば飲料の充填・パッケージングの工程を例に取ると、充填のための流量制御やコンベアの制御などのリアルタイム性が重要となる制御は、各製造装置やPLCによって行われます。SCADAはこれらの製造装置やPLCからデータ収集して表示することで、充填・パッケージングの工程全体としてどれくらいの生産スピードで生産出来ているのか、どこが生産能力のボトルネックになっているのか、ということを俯瞰して見ることができます。
また製造する飲料の種類が変わり、それにともなってボトルの形、充填量やパッケージングの仕方に変更があった場合には、各装置やPLCに対してSCADAが一括で変更指示を出すことが可能です。これにより「機器制御」ではなく「生産活動」という観点での工程制御が可能になります。

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zenonが出来ること

SCADAシステムを実現するためにzenonが持つ機能を大別すると、PLCからデータを収集する「データ入力」、データの単位系の統一や収集した時刻の調整などを行う「データ調整」、データベースへデータを保存する「データ蓄積」、必要なデータだけを必要な粒度でデータベースから取り出す「フィルタリング」、課題を発見するためにデータに意味づけを行う「データ解析」、製造工程/工場全体の状態をグラフ等で可視化する「レポーティング」に分けられます。

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この過程を経て得られたデータは、zenonの画面作成ツール zenon Editorによって作成された画面デザインによって、HMIとして装置のタッチパネルに組み込まれたり、中央監視室でSCADAとして工程全体のモニタリングを行ったり、zenonのWebサーバーの機能を利用してタブレットやスマートフォンから閲覧したりすることが可能です。

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zenon 活用事例

KHS社:飲料ボトル製造装置の予兆保全を実現

ドイツの大手飲料ボトル製造装置メーカーであるKHS社は装置のHMIとしてzenonを採用し、装置の稼働状況の可視化に活用しています。
これに加えHMIであるzenonが収集したデータを、zenonが持つMicrosoft AzureインターフェースによりクラウドサービスAzureへデータを逐次送信しています。Microsoft Azure上では装置の稼働データの解析がAzure Machine Learningの機械学習モジュールによって行われ、故障の予兆を発見します。データ解析の結果発見された予兆は各装置のHMIへとフィードバックされ、装置のHMI上からオペレーターは故障の予兆を確認することができます。
加えてKHS社は、Microsoft Azureクラウドサービス上にもzenonを配置することで顧客の飲料工場で稼働する出荷済み装置の稼働状況のモニタリングと、故障予兆の把握をすることができるシステムとして実現しました。
これによりKHS社は「予兆保全サービス」として新規にメンテナンスサービスをビジネス化することに成功しました。

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Adelholzener社:データシナジーによる生産工程の全体把握と全体最適の実現

ドイツの飲料メーカーであるAdelholzener社は工場の生産監視および生産管理だけでなく、建物も含めた工場全体のエネルギー消費の管理、生産活動に利用する水やガスなどの管理も含めて全面的にzenonを導入しました。
Adelholzener社の飲料工場では、6本の製造ラインで年間5億本の飲料ボトルが製造されています。この中で、生産能力を高めていくための活動と合わせて、より全体最適化された省エネルギーな生産活動を目指し、Adelholzener社はzenonを用いてISO 50001の取得を行いました。この認証取得の中でPDCAサイクルを回していくことによる改善活動が義務付けられていますが、zenonによるデータ収集とレポーティング機能により、しっかりと計画された改善活動の効果が実際にあったかどうかを簡単に把握することが可能になりました。例えばAdelholzener社では、1000本のボトルを製造するまでに要した圧縮空気、水、電力に関してのレポートを作成し確認することで、継続的に効果測定を行うことができています。
その結果として、生産量を5%増加させることが出来たにもかかわらず、必要としたエネルギー消費は3%削減することができました。

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Gorenjske Elektrarne社:クラウドを活用した遠隔監視・制御によるコスト削減

スロベニアの再生可能エネルギープラントを運営するGorenjske Elektrarne 社は、15か所の水力発電所と23か所の太陽光発電所に対してzenonを導入しました。
水力発電や太陽光発電の発電プラントは地理的に遠くアクセスが難しいところに作られます。そのためGorenjske Elektrarne社は、遠隔地にあるプラントに対してしばしば足を運ばなければ状況が確認できず、モニタリングに多くの工数がかかってしまっていました。またそれを解決するための遠隔監視システムを導入するためには、発電量をモニタリングするためのPLCとの通信、また遠隔からモニタリングするための外部システムとの通信等が必要であり、様々なシステムを組み合わせなければならないことも課題となっていました。
これらの課題に対して、zenonを導入することであらゆるプラント内の機器からデータ収集が可能となり、zenonのMicrosoft Azureインターフェースを利用することでクラウド上へとデータ蓄積することが可能になりました。これにより、遠隔地にある全ての発電プラントの状況を事細かに監視することが可能となり、作業中断時間を削減することで15%の生産効率の向上と、オペレーションの効率化によりオペレーションコストの30%削減を実現しました。

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システムコントロールフェア2017に出展します

リンクスは2017年11月29日(水)から開催されるシステムコントロールフェア2017に出展します。
本号でご紹介したzenonはもちろん、ソフトウェアPLC CODESYS、画像処理ライブラリHALCON、Basler社産業用カメラなど様々な製品をデモします。
ご来場の際にはぜひお立ち寄りください。

【開催概要】
日時:2017年11月29日(水)~12月1日(金)
場所:東京ビッグサイト 西ホール
ブース位置:4-72

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