ラインセンサーカメラと銀河digital-CL2e-DLボードの組み合わせで画像を撮像します。銀河ボードはローターに取り付けたエンコーダ信号に基づきカメラからの画像信号をキャプチャーします。この取り込みは、連続取り込みモード(Continuous Grabbingモード)にて画像処理とは非同期に行われ、現在の取り込んだ画像の格納位置と画像処理側が使用しているバッファの位置が監視できる仕組みとなっています。
大量の欠陥が含まれる場合など画像処理の検査タスクが通常のタクトタイムに比べ大幅に増大した場合、通常の取り込み手法にて行うと次の取り込みのスタートをかけることができず、検査抜けが発生してしまいます。PCベースでの検査装置を構築する場合において、これは致命的な問題であり、これを防ぐためにいままで検査処理をFPGAに実装しハードウエアにてリアルタイムで動作させていました。しかしながら、FPGAのプログラミングには莫大な工数を割かねばならず、客先ニーズに柔軟に対応することは非常に困難でした。
銀河ボードの持つこの連続取り込みモードを使用することで、リアルタイム性が保証されないPCベースでの画像処理の検査タスクをリングバッファが吸収し、それらバッファの位置を監視することで検査が間に合わないときにはオーバーフロー時用の処理をかけるなど、現在の状態に応じたフィードバックを行うことができるようになり、FPGAを用いずにPCベースでの検査装置を構築することができるという確信を得るに至っています。
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