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※LinX Express は、日頃お付き合い頂いているお客様、展示会やセミナー等でお名刺を戴いた方、また、雑誌やホームページから引合を戴いた事のあるお客様へ配信させて戴いております。

 
このたびの東日本大震災により被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。
皆様の安全と被災地の一日も早い復旧をお祈り申し上げます。
 

   「ソフトの革命。」 - ace CMOSISが実現する最先端ソフト技術 -


ace - ソフトの革命

 

従来の産業用アナログカメラでは、その構成要素の大部分はハードウエアコンポーネントでした。しかし、GigEカメラを代表とするディジタルカメラでは、FPGAプログラムやドライバといったソフトウエアがコア技術を握るようになりました。いかにこれらのソフトウエアを上手く実装するかで、産業用カメラの品質と性能、コストを左右する時代となりました。BASLERはこれからもソフト技術の新しい基準を打ち立て続けます。
  
待望の最新シリーズ ace CMOSIS搭載モデルが、7月から順次リリースされます。
本シリーズ企画 BASLER ace 『ソフトの革命。』の第五回では、BASLER社最新機種 ace CMOSISシリーズに実装されるソフト技術についてご紹介します。

ace CMOSIS紹介ページ
<https://linx.jp/product/basler/area_ace_cl/>
  

 CMOSIS: 従来のCMOSを覆す高画質・高速性能

従来のCMOSセンサーの性能を覆す新たなセンサー技術を実装したCMOSISセンサーが登場し、産業用カメラの性能は飛躍的に向上しました。CMOSISセンサーは、従来のCMOSセンサーに比べ圧倒的な高画質を実現します。これは、高画質の指標である高い量子効率(高QE)および低ノイズ特性(高SN比)など、 EMVA1288規格準拠のデータが証明しています。このCMOSISセンサーに対して、長年培われたBASLER社のCMOS実装技術を適用することにより、圧倒的な高品質画像を実現することに成功しました。 さらに、CMOSISセンサーは従来のCMOSセンサーのようにローリングシャッターではなく、グローバルシャッターによる画像取込が可能であるため、CCDと同様に多彩なアプリケーションに適用することができます。
 

BASLER aceシリーズには最新CMOSISセンサーの高速性を最大限に活用するための独自ソフト技術が組み込まれており、Base/Medium/Full/10TAPそれぞれの構成において、多様なタップ出力モードを実装することで、同センサーを用いた他社製品に比べ、より高速な取込を可能にしています。

 

 
  ・ acA2000-140km/kc : max.140 fps (200万画素フルフレーム取込時)
  ・ acA2000-340km/kc : max.340 fps (200万画素フルフレーム取込時)
     - acA2000モデルは、BASE・PoCL接続の場合、108 fpsの取込速度が可能
 
  ・ acA2040-70km/kc : max.70 fps (400万画素フルフレーム取込時)
  ・ acA2040-180km/kc : max.180 fps (400万画素フルフレーム取込時)
     - acA2040モデルは、BASE・PoCL接続の場合、54 fpsの取込速度が可能

 

 

   

 AOI(Area of Interest)高速スイッチング機能 (※オプション機能)

画像の一部だけを切り取って撮影することで、必要な箇所だけを高速に取り込むAOI(Area Of Interest)機能は、現在ほとんどの産業用ディジタルカメラに実装されている標準的な機能です。しかしながら、例えば撮影対象の違いや撮影タイミングに応じて、複数のAOI設定を切り替えながら撮影したい、という場合には、カメラ側の設定を変更するためにシリアル通信を行い、画像の位置・幅・高さといった設定を変更してから再度取り込みを行うといった操作が必要となり、変更に数msecの遅延時間がかかるため、厳しいタクトを要求されるアプリケーションにおいて適用が困難でした。
 
BASLER社は独自のソフト技術を用いて、カメラ側にあらかじめAOI設定を複数保存しておくことで、ボード側からCameraLinkのCC2信号入力切り替えによって、この設定を瞬時に切り替えてカメラに適用する AOI高速スイッチング機能 を実装しました。これにより、数μsecレベルで設定を切り替えて適用することができるようになり、高速性を求められるアプリケーションにおいて非常に有用な取込性能を実現することが可能です。
さらに、それぞれの設定には個別に露光時間、ゲイン、ビニングモードを設定することができるため、対象の状態に合わせて異なる撮影条件を登録し画像取込を行うことができます。


 
AOI設定は、カメラに最大4つまで設定を保存することができます。aceカメラでは、それぞれのAOIに対して、"Zone" と呼ばれる任意領域を設定します。
"Zone"を設定する場合、まず画像左端からのオフセットと幅を指定して、設定する範囲(下図の青い点線内)を決定します。この範囲内の任意箇所を "Zone" として登録することができます。この "Zone" は、1つのAOIに最大8箇所まで設定することができ、すべての "Zone" を貼り合わせた画像が最終的に取得されます。
 


さらに、それぞれのAOIには個別に露光時間、ゲイン、ビニングモードなどを設定することができるため、対象の状態に合わせて異なる撮影条件を登録し画像取込を行うことができます。
このように、ace CMOSISシリーズのAOI機能は高速性・柔軟性・応用性を兼ね備えた非常に有用な機能です。

  

 aceプラットフォーム活用による驚愕の低価格・小型筐体

BASLER aceシリーズは、世界最小クラスの筐体に独自の設計思想を組み込み、200万画素、400万画素ともに共通の 29x29x43.5mm という驚くべき小型筐体への実装に成功しました。 CMOSIS 4MPixセンサーを搭載したカメラにおいてこのサイズは世界最小であり、スペースの狭い検査装置内や生産ラインへの組込みを容易に実現可能です。コスト削減を追求したaceプラットフォームの活用により、驚くべき低価格を実現しています。
また、ace CMOSISシリーズは
Power over Camera Link(PoCL)規格 に準拠しており、PoCL規格対応の画像入力ボード・銀河digital CLe-DLシリーズと組み合わせることで、小型カメラリンクケーブル1本で電源供給も行うことができ、配線の簡素化に貢献します。
  

  

 

 
世界最小クラス筐体・aceプラットフォーム

 
上述したように、BASLER社は高いソフト技術力により、最新CMOSISセンサーの性能を最大限に引き出した圧倒的な性能を誇る ace CMOSISシリーズを完成しました。画像品質、高速性、安定性、特殊取込機能、そして低価格化を高いレベルで実現する ace CMOSISシリーズは、ソフト技術が生み出す産業用カメラの新しい形を示す製品です。
今後も最新技術を積極的に開発・実装し、市場に付加価値のある製品を提供しつづける BASLER社の取り組みに是非注目ください。
 
ace CMOSIS紹介ページ
<https://linx.jp/product/basler/area_ace_cl/>
 
ace CMOSISカメラのお問い合わせは sales_basler@linx.jp までご連絡ください。
 


 

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