サーフェスマッチングでは、立体的な表面形状(サーフェス;三次元点群で表現)を使用して、三次元計測データと三次元モデルのマッチングを行います。これにより、エッジが存在しないような滑らかな面をもつ対象物に対してもマッチングが可能となります。
高いロバスト性、高速・高精度といったHALCONによるマッチングの特徴はサーフェスマッチングにおいても引き継がれています。例として、右図 にウサギの三次元計測データに対してサーフェスマッチングを適用した結果を示します。9個の自由姿勢の対象物の3次元位置姿勢を、約0.15秒で検出しています(CPU:Core2Duo 2.4GHz)。
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GPUによる超高速演算 |
2008年12月に標準化されたOpenCLを採用し、HALCON 10は満を持してGPU(グラフィックプロセッシングユニット)による演算に対応し、更なる処理時間の向上を実現します。GPUとはコンピュータシステムにおいて画面表示、画像処理に特化した演算装置であり、HALCON 10では、画像のアフィン変換、カラー変換、各種フィルタ処理など、約50個のオペレータがこのGPUに対応します。
一例として、1280×1024pixelの画像のアフィン変換が、GPUを利用することで約20倍の高速化が可能です(CPU:Core i7 2.67GHzと、GPU:NVIDIA GTX480の比較)。
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HDevelop新機能:エッジ計測アシスタント |
開発環境HDevelopの改善も行われています。主なものとして、新たなアシスタント機能、エッジ計測(Measure)アシスタント機能が挙げられます。
この機能によりHALCONの高精度なエッジ計測をより簡単に利用することが可能となります。グラフィカルに計測領域の登録や計測パラメータを決定することができるこのアシスタント機能は通常の計測機能だけでなく、ファジィ計測機能にも対応しています。
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