LinX Express Vol.221

※LinX Express は、日頃お付き合い頂いているお客様、展示会やセミナー等でお名刺を戴いた方、また、雑誌やホームページから引合を戴いた事のあるお客様へ配信させて戴いております。

 
 
700名のお客様から寄せられた、HALCON12への熱い期待

昨年11月に開催したリンクス・マシンビジョン・セミナーでは、東京・京都・愛知で700名を超えるお客様にご参加いただきました。この活況が、HALCON12への注目度の高さを物語っています。
今号では、セミナーで集計したアンケートで特に好評だったVisual Studioプラグインなど、画像処理アプリケーション開発効率を向上させる各機能を紹介します。

 
 
Visual Studio プラグイン

HALCON12には、Visual Studio上でHALCONの画像やデータを容易に確認することが出来る機能が追加されました。システム開発終盤での動作確認やアルゴリズム・パラメータ調整の際に大きな力を発揮する、多くの開発者が待ち望んでいた機能です。 

Visual Studioのデバッガで、目的のHALCONオブジェクトを右クリックし「HALCON Variable Inspect」を実行すると、そのオブジェクトの様子を確認できます。HDevelopのグラフィックウィンドウのように、画像に領域やエッジを重畳表示させたり、拡大縮小や平行移動させたりすることもできますので、画像処理の状況を多角的に確認することができます。

本機能はHALCON12の標準機能であり、無償です。本機能を有効にするには、Visual Studio2010以降がインストールされているPCで、HALCONをインストールしたフォルダ下の「HALCON-12.0/misc/HALCON_Variable_Inspect.vsix」を実行してください。

 
 
HDevelopによる簡便なシステムシミュレーション

画像処理アルゴリズム開発環境HDevelopの検証効率をさらに向上するために、HALCON12では、マルチスレッドプログラミング機能が搭載されました。関数やプロシージャの前に簡単な宣言を付加するだけで、その処理を別スレッドで動作させることが可能となっています。メッセージキューなどを用いることで、スレッド間同期も自在です。
図の例では、シングルスレッドの処理と、マルチスレッド(4スレッド)の処理時間とCPU負荷を比較しています。マルチスレッド化することで、CPU負荷は上がっていますが、その分、処理時間を大幅に短縮できています。

サンプルプログラムをダウンロード


また、HALCON12では、HDevelopから直接デジタルI/Oボードにアクセスできる機能が搭載されました。日本で多く利用されているコンテック社やインタフェース社のボードにも対応しています。これにより、HDevelop上で、画像の取込、および、画像処理アルゴリズムの並列実行、そしてデジタルI/Oボードを経由した外部危機への信号出力まで、一連のシステムの挙動をHDevelop上で検証することができるようになりました。

 
 
Tupleデータのグラフ表示

Tupleデータをグラフ表示できる機能がHALCON12に搭載されました。HDevelopの変数ビューの配列データを、折れ線グラフ、散布図、関数グラフなどで表示することが可能です。計測結果のトレンド確認などにご活用いただけます。
また、そのグラフを右クリックして「プロット表示のためのコードを挿入」を選択すると、HALCONのグラフィックウィンドウに表示するためのサンプルコードを出力することもできます。お客様がグラフを自社アプリケーションのGUIに表示する際などにご利用ください。

HALCON12の便利な新機能を、皆様の画像処理システム開発の効率化に是非お役立てください。

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