上記ケースでは、8kのラインセンサーを2台使用することで要求分解能と視野幅を満たすことが可能であり、搬送速度も2台の8kラインセンサーの画像をソフトウェアで
並列処理することで十分間に合う範囲になります。
このようなアプリケーションでは、FPGAに比べて下記のメリットを享受することが
可能です。下記観点から、HALCONを画像処理エンジンとしたシステム構築が検査機
メーカー各社で選択されています。
- 開発工数削減: 専用開発環境でアルゴリズム開発/検証ループを劇的に短縮
- 柔軟性:様々な客先要求にソフトウェア変更のみでタイムリーに対応可能
- 技術性能向上: 学習による欠陥分類などの最新技術を自社製品にすぐに落とし込める
- 開発人員確保: 若い技術者が技術をキャッチアップしやすい
無地検査として、フィルター処理後にしきい値処理を行い、形状特徴量解析により
抽出した欠陥画像を保存する、といった処理を構築した場合のベンチマーク結果を
下記に記します。
条件:8192×2048 8bit画像対象、Windows7 64bit, Core-i7 2.80Ghz, 8.00 GB RAM

ラベリングや形状特徴量解析などの領域処理は非常に高速であるのが表からも見て取れます。
この例では、欠陥大量発生時に30〜40個の欠陥が検出された場合でも、およそ100ms程度で処理が
回ることになり、十分ソフトウェアでリアルタイム処理が実現できることになります。
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