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 HALCON によるマシンビジョンソリューション

2月25日・26日・27日に京都・名古屋・東京にて開催したマシンビジョンソリューションセミナーは大盛況のうちに幕を閉じることができました。LinX Expressでもアンケートの結果を基に、セミナーで発表した内容の中から注目を集めたトピックを抜粋して配信していきます。シリーズ初回となる今号では、ラインセンサーカメラのトピックからカメラキャリブレーションに関して紹介します

ラインセンサーカメラキャリブレーション

画像処理の高精度・高解像度化の要求が高まる中、ラインセンサーカメラを使用したアプリケーションが多くみられるようになってきました。マシンビジョンソリューションセミナーのアンケート集計結果からもラインセンサーアプリケーションに非常に高い関心が集まっていることが明白です。
画像処理のソフトウエア側にもラインセンサーカメラを活かした大容量画像に対する高精度な処理を行うための機能が要求されており、HALCONではこれらのニーズに対して早い段階から技術革新を行ってきました。
  
  

高精度な検査を行うためには、ラインセンサーカメラを利用した場合においても特にラインセンサーの端の部分のレンズ歪による影響が問題となります。また、送り方向に対する対象物の傾きも問題となります。いくら高精度な処理を用いても、画像自体が歪曲していては高精度検査は実現できません。
  
このような問題に対して、HALCONではラインセンサーカメラキャリブレーションを用いることでレンズ歪の影響やカメラの傾きを補正することが可能です。
  
またカラーラインセンサーカメラの場合は、レンズ歪に加えて色収差の影響も考慮する必要があります。カラーカメラでは各色の屈折率の違いから色の縁取りが付いたような画像が取得されてしまいます。この色収差の現象も画像処理の精度に影響を与えますが、各チャンネルに対してカメラキャリブレーションを行うことにより、HALCONの画像処理にて補正することが可能です。
  


 
ラインセンサーカメラキャリブレーション
概念図


 

 

ラインセンサーカメラキャリブレーションの機能要約

 レンズの歪補正
 
色収差の補正
 
計測面に対するカメラの傾き補正
 
ピクセル座標から世界座標への変換