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人工モデルを利用したマッチングの必要性
パターンマッチングではカメラから取得した画像を利用して、マッチング用のモデルを生成し、生成したモデルを利用してマッチングを行うという方法が一般的です。しかしながら、カメラから取得した画像がモデル登録にふさわしくない場合があります。
図1の画像をご覧ください。このモデル画像からモデルを生成することを考えます。チップの足は照明によりエッジが変動しやすく、印字文字の位置にも個体差があるため、チップの足と印字文字を含めず、パッケージの形でモデルを登録することにします。
図2で赤く表示しているのが生成されたモデルのエッジになります。モデルのエッジは抽出できているものの、チップの足の付け根の部分が光の影響を受けてエッジが直線に生成されていないため、マッチングを行う際に非常に大きな問題となります。なぜならば、チップに対する照明が変動した際には、足の付け根部分のエッジが大きく変形することが予想されるためです。このことは、マッチング率を下げ、誤認識を増やす原因となり得ます。
このような問題がある場合、人工モデルを用いたマッチングが有効です。上述のように、人工的に作成した画像からモデルを生成し、マッチングに利用する手法です。
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