これに加えて、HALCONの形状ベースパターンマッチングは、実は、R,G,Bの3チャンネルに限らず、あらゆるマルチチャンネル画像を対象に実行できます。
つまり、対象物の特徴を浮き上がらせやすい様々な照明条件で複数回撮像して、その画像をマルチチャンネル画像化することで、さらに安定したマッチングが可能になります。
マルチチャンネルマッチングによる安定化の例を以下に示します。ここでは、通常の照明環境におけるカラー画像撮影に加え、バックライト照明による画像撮影を行っています。輪郭がより強調されるバックライト画像と、カラー画像から得られる彩度画像、明度画像を組み合わせてマルチチャンネル画像を作成しています。これにより、輪郭とテクスチャの両方を強調した画像を作成でき、この画像に対するマッチングは非常に安定したものとなります。
また、立体的な形状をした対象物に対してマッチングを行う場合を考えます。対象物が立体的な場合、一方向から照明をあてると、特定のエッジは強調できますが、一部には影ができてしまい、全体のエッジを浮かび上がらせることはできません。そこで、複数方向から順次照明を当てて撮影し、それらを組み合わせてマルチチャンネル画像にすることが考えられます。このマルチチャンネル画像は、立体的な形状の対象物のエッジを全面的に浮かび上がらせることができるものとなり、効果的なマッチングが可能となります。
これ以外にも、暗視野照明との組み合わせ、近赤外照明との組み合わせなど、様々な応用が可能です。マッチングの安定性を更に向上させたい場合、HALCONのマルチチャンネルマッチングの活用をご検討ください。
|